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カタバミの寄せ植えとウスタビガフシヒメバチの羽化
4月19日、先日、都内の住宅街の空き地にカタバミが咲いていました。おなじみのカタバミだけでなく、外来系統の カタバミの仲間が複数、隣り合わせで咲いていました。自然の寄せ植えのおかげで大きさなどの比較ができました。 順に、カタバミ、オッタチカタバミ、オオキバナカタバミ、ムラサキカタバミ、イモカタバミです。カタバミ以外は 全て外来種で、「オキザリス」と総称されて鑑賞用に栽培されているものがほとんど。それらが逃げ出して野生化して います。カタバミとオッタチカタバミは弾ける実から多くの種子を自発散布しますが、それ以外の3種は実を付けず、 地中の塊茎(芋)で栄養繁殖によって増えていくので、ちぎれた塊茎の一部が土に混ざるなどして広まるのでしょう。 さてこの自然の寄せ植え。誰かが意図して植えた感じではないので、類は友を呼ぶ・・環境嗜好が似ているのかな? 話は全く変わるのですが、先日10日に雑木林トレイルで拾ったウスタビガの繭を、館内にしばらく置いておいたら、 凄いことになりました。16日に中から寄生バチが次々に羽化して出てきたのです。動画も撮って下さっていまし
3 days ago


園外保育で里山探検(投稿1200件目)
4月17日、年度初めでバタついており、更新が1週間遅れになっていますが、本投稿にて1200日目を迎えました。 長く続けていると、面白い現象が色々起こります。例えば、調べものでweb検索すると、上位に自身の過去の記事が 出てくること。「あ、そういえば、前も調べたんだった・・」と思い出しながら、ふむふむと読んでみたりします笑。 さて、この日はみなみ野敬愛保育園からのオファーがあり、園外保育のガイドを務めてきました。園庭のすぐ裏手に 連なる広大な緑地帯、七国・相原特別緑地保全地区の里山が舞台です。前半は4歳児クラスの皆さんを連れて雑木林の 探検をしながら、生きもの探しと草木の遊びを楽しみました。後半は5歳児クラスの皆さんと合流し、陽田川の水源の 湿地探索と生きもの探しを行いました。子どもも大人もリアクションが最高!五感を使って自然を満喫できました。 子どもたちからの「あれ何?これ何?」への対応が忙しく、プログラム中の写真はほとんど無いのですが、出会った 動植物の一部をご紹介します。伐採跡地には今シーズン初認となるクロホシタマムシやフチグロヤツボシカミキ
5 days ago


チドリノキ
4月16日、長池公園に隣接する東京海上日動多摩総合グラウンドを練習拠点にしている、アメリカンフットボールの 社会人チーム「オール三菱ライオンズ」の方々が、今年7月に姿池の水抜き清掃に協力して下さることになりました。 じつはコロナ禍前の2017年~2019年にも姿池清掃をお願いしていたことがあり、待ちに待った復活となります。 八王子発で現役の選手として活躍する皆さんはパワフルでチームワーク抜群!今後も定例化していくと良いですね。 話は変わりますが、由木地区内にかつて生育していた記録がありながら再発見できずにいたチドリノキを、偶然にも 鑓水方面の湧水湿地で見つけました。シデの仲間そっくりの葉が対生する姿はとてもカエデの仲間とは思えません。 しかしながら、葉の間から垂れ下がって咲く可憐な花を見たら、“ああやっぱりカエデなんだな”と納得できます。 低山地の沢沿いでは珍しくないものの、多摩丘陵域においては大変希少な1本。しかも花盛りに出会えて幸運でした! チドリノキは雌雄異株で、冒頭の写真は雄株の雄花序ですが、その名前は雌株に実る果実の形に由来するそうです
6 days ago


頭上を見下ろす
4月13日、午前中は長池小学校つばさ学級の第1回自然観察プログラム、午後は里山保全隊の活動が行われました。 里山保全隊はつくいけの道のツルニンジン生育地で作業を行っており、様子を見に行くとあることに気付きました。 黄緑色のお花のようなものが点々と地上に落ちていたり、草木に引っかかっていたりしたのです。これはもしや・・ 見上げてみると、山側の斜面からつくいけの道を覆い隠すように枝を広げたエンコウカエデに花が咲いていました。 この場所でエンコウカエデの花を見るのは初めてかもしれません。きっと今まで気が付いていなかったのでしょう。 下からだとよく見えないので、枝が見下ろせる位置まで少し斜面をよじ登って上から望遠レンズを向けてみました。 足場が悪いので、良い子は真似をしないで下さいね。やはり予想どおりおびただしい数の雄花が開花していました。 一つの花序内に雄花と両性花が混在するそうですが、遠目にもはっきりわかるのは雄しべが目立つ雄花ばかりです そこへ赤色っぽい甲虫が飛んできました。この時期よく見かけるアカハネムシかな?と思いつつ目を凝らしてみたら...
Apr 18


アオバナガクチキとコササコクゾウムシ
4月11日、朝から長池公園の雑木林では“チヨチヨビー”という特徴的なさえずりがこだましていました。鳴き声の 主はセンダイムシクイです。待ちに待った夏鳥第一号。間もなく、キビタキやオオルリも渡ってくることでしょう。 この日はパークキッズレンジャーの定例活動がありました。小鳥たちのさえずりに誘われて園内に繰り出した一行。 ミッションは外来種アメリカスミレサイシンの抜き取りとサインのお掃除です。いつものことながら、道中で多くの 生きものと出会い、観察しました。体験ゾーンの田んぼ脇のヤマグワの幹に、体長1.5cmほどの美しい甲虫が何匹も 歩き回っているのを見つけました。緑や赤に輝くその姿に目を奪われます。一見して何の仲間かすぐにはわからず。 一緒に担当した公園スタッフのFさんが調べてくれて、アオバナガクチキ(アオバナガクチキムシ)だと判明しました。 クチキムシといえば、冬に樹名板の裏でひっそりと冬越ししているところをよく見る、地味な昆虫というイメージが あったのですが、こんな美麗種がいたなんて驚きです。きっと近くに積んであった伐採材から発生したのでしょう
Apr 17


東京都公立大学法人視察対応と旬の動植物
4月10日、東京都公立学校法人開設準備室の職員および東京都立大学教職員の皆さんが「地域協働」に関する視察と ヒアリングのために来館されました。2年後に共創学部という新学部が創設される予定になっており、現在、各分野の 教員陣が実習や授業のカリキュラムを検討しているところだそうです。共創学部は外国人学生も多数受け入れる予定とのことで教員陣も国際色豊かな面々でした。新学部での学びでは、地域社会との結び付きや現場での体験に重点を 置いていることから、すでに地域住民の拠り所として様々な連携を進めてきた長池公園の取り組みを参考にしたいと いうことで、今回の場が設けられました。新学部では、長池公園での実習も年間カリキュラムに組み込まれることに なるかもしれません。それも踏まえて園内の里山と自然館内をご案内をしました。道中には生きものとの出会いも。 中でも、注目を浴びていたのはアカボシゴマダラの幼虫です。この時期、園内のあちこちから生えたエノキの実生で 見つかりますが、芽吹いてきたばかりの赤味を帯びた若葉に擬態しています。葉脈までちゃんと再現されているので...
Apr 15


タチタネツケバナの花園
4月8日、先日の出来事ですが、近隣在住の方から「せせらぎ緑道付近のある場所で1ヶ月ほど異臭がする場所がある ので、その原因を知りたい」との問い合わせがありました。なんとなく心当たりがあったので、さっそく現地を確認 しに行くと、やはり植物の匂いでした。遊歩道の水路側に腰高ほどのヒサカキが列植されており、雄花がびっしりと 咲いています。もう花は終わりかけでしたが、これこそが、ガスのようなおしっこのような“異臭”の正体だったのです。匂いの種類、範囲、期間、天気によって強さが変わることなど、全ての要素が当てはまり、すっきりしたのは いうまでもありません。この匂いをガス漏れと勘違いした通報があったというエピソードも聞いたことがあります。 話は変わりますが、ある希少種の発芽状況を確認するために鑓水方面に立ち寄った際、通りがかったバイパス側道で 真っ白なお花畑を見つけました。いったい何の花だろうかと近付いてみると、アブラナ科のタチタネツケバナという 植物でした。タネツケバナとジャニンジンの中間的な性質を持ち、東京都では準絶滅危惧種に指定されている希少な...
Apr 11


アカネスミレと季節の自然観察会告知
4月7日、近隣小学校の多くで入学式が開催されていました。新生活のはじまりに相応しい穏やか陽気の一日でした。 長池里山クラブが炭焼き用の材を伐り出している伐採斜面では、アカネスミレが開花しています。赤みがかった濃い 紫色の花は小ぶりで可愛らしく、品があります。全体にほこりを被ったような毛が生えていることもポイントです。 長池公園では最近見つかっていませんが、花茎や葉に毛が無いものはオカスミレといいます。毛が無いこと以外は、 アカネスミレと全く同じ外見をしています。花の内側(側弁基部)にヒゲがあるのも一緒です。※写真は鑓水で撮影。 アカネスミレもオカスミレも、先日紹介したジュウニヒトエと同じ、雑木林のお手入れに依存して生きてきた植物。 伐採後から数年以内の明るい雑木林や、頻繁に樹木の間引きや下草刈り、落ち葉かきが行われて見通しの良い状態が 保たれている樹林地の陽だまりに、好んで生えてきます。長池公園でこうした性質を持つスミレ類が見られることは 雑木林の状態を示す良い指標になるのです。2枚目のクサボケも同様の性質があり、伐採更新地に群落が現れました。.
Apr 9


桜の花が散る頃に
4月6日、桜の仲間の多くは葉桜となりつつあり、シーズン終盤に咲く一部の種類を除いて花びらを落としています。 オオシマザクラの根元に咲いたヒメスミレ、ソメイヨシノのそばに咲いたクサボケなどさらっと載せてきましたが、 主役の草花の周りに桜の花びらが散らばっているシーンを、意図的に切り取りました。季節感の伝わる光景ですね。 せせらぎ緑道付近の林縁でも、こんなシーンに出会いました。花びらの間から顔を覗かせたのはフデリンドウです。 桜の花が散る頃に花盛りを迎える、春植物の代表格でしょう。今年もあちこちで群落を作って咲く姿を見かけます。 近くにはタチツボスミレの桃色品種、サクラタチツボスミレが咲いていました。あら、こんなところにも“桜”が! 柵づくりに必要な竹を採りに堀之内番場公園を訪れると、園路の一面に桜の花びらが敷き詰められていました。草が 多少生えているために掃除されたり風に飛ばされたりすることなく残っていたようです。案外、珍しい光景かも・・ この日は「いきものがかり植物班」改め「里山ガーデナーズコミュニティ」の活動日。自然館周りに繁茂するフキの...
Apr 9


ジュウニヒトエ開花とトラフシジミ初認
4月3日、先月31日に、つくいけの道でうっかり3月から咲いているジュウニヒトエを見つけました。4月を代表する 里山植物なのでずいぶんと早い開花です。せっかく写真を撮ったのに、私も掲載するのをうっかり忘れていました。 ジュウニヒトエは、長池公園では重要な指標植物として捉えています。林床のササ刈りを進めるとあちこちから顔を 出してくるからです。樹林の高木化や林床の藪化が進行すると姿を消し、ギャップができると大群落を作る、そんな 性質があります。キンランなどと同様で、まさに里山の手入れに依存して生きてきた植物の一つといえるでしょう。 伐採によって明るくなったところに現れるのは、草花だけではありません。この日、姿池近くの陽だまりを青い蝶が 飛び回っていました。イヌツゲの葉に止まったところを望遠レンズで確認すると、トラフシジミ(春型)でした。翅を 閉じているので裏面しか見えませんが表面は美しいブルーです。食草が幅広いので、どこで見かけてもおかしくない はずなのですが、狙って見られる蝶ではなく、出会いはいつも突然です。以前登場した記事はこちら。 トラフシジミ
Apr 7


ツバキンを探せ!
4月1日、新年度のはじまりはすっきりしないお天気。雨が続き、陽光桜や早咲きの桜は花びらもだいぶ散りました。 ソメイヨシノが花盛りを迎えるこの時期は、雨がちな天気のことが多いですね。以前にはこんな記事も。 桜流しの雨 さて、そんな雨降りの中で、むしろ生き生きと輝いているキノコがあります。春先にヤブツバキの木の下で見つかる “ツバキン”こと、ツバキキンカクチャワンタケです。名前のとおり、菌核病にかかったツバキの落ちた花を栄養に 菌核と呼ばれる塊を形成し、そこからニョキッと生えてくる茶碗型のキノコです。長池公園の駐車場や自然館周辺に 植栽されたヤブツバキの周りでも、積もった落ち葉を掻き分けながら目を凝らせば簡単に見つけることができます。 3月初旬、ある新聞社の記者さんから「ツバキキンカクチャワンタケを案内してもらえないか」と相談を承りました。 まだ時期的に早いのではないかという不安は見事に的中し、取材当日は1本も見つかりませんでした。仕方がないので その日はよく見られるスポットや探し方のアドバイスをお伝えしたのでした。しばらく経った頃に再び連絡があり、
Apr 4


ツミとフデリンドウ
3月30日、雨が極端に少なかった影響なのか、ここのところ姿池最上段に大量の藻が発生していました。正直言って いつ苦情が来てもおかしくない状況でしたが、この日ようやく水抜き清掃を実施することができました。緑地作業の チームが堤防下の余水吐部分も含めて汚れを一掃して下さったので、一安心です。お疲れさまでした。清掃実施中に 捕獲されたアメリカザリガニや外来魚を岸に置いておいたところ、全てカラスが咥え去っていったくれたそうです。 清掃を終えて撤収準備にとりかかっていると、近くの梢で猛禽類のツミが盛んに鳴いていました。最近、芝生広場や 姿池の周辺でよく鳴いているので、ひょっとしたらこの辺りで繁殖するのかなと思っていたところです。堤防の上を 横切ってつくいけの道に降りたようだったので見に行くと、集草場裏の高いところに雌のツミが止まっていました。 距離があったのであまり鮮明ではないものの、証拠写真です。近くで繁殖する可能性が無いわけではありませんが、 ひょっとしたら、花蜜を求めて桜並木に群がっているメジロやヒヨドリを狙って通ってきているのかもしれません。...
Apr 2


オオヤハズエンドウ
3月28日、先日27日の午後は堀之内方面で巡回清掃を実施しましたが、思いがけない出会いが待ち受けていました。 堀之内洗馬川公園のベンチの周りでゴミを拾っていた時のこと。植え込みからつるを伸ばしているヤハズエンドウの 群落の中に、ハッと違和感を覚えたのです。“たまたま目が合った”という感覚が近いかもしれません。普段から、 雑草ばかり見ているとたまにこういうことがあります。周りのヤハズエンドウよりも明らかに大きい直径3cmほどの 花を付けたヤハズエンドウそっくりの別の植物でした。その正体は、オオヤハズエンドウ(オオカラスノエンドウ)。 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)の基準変種(または亜種)でヨーロッパ原産の1年草です。写真下に写り込んでいる ヤハズエンドウの花と比べてみていただければ、花がひとまわりほど大きいのがお分かりいただけることでしょう。 花が大きいだけでなく、萼は深く切れ込んで裂片(萼歯)が萼筒よりもやや長いこと、托葉が歯牙状に切れ込むこと、 茎がヤハズエンドウよりも太くて上方には軟毛が多いことなどの特徴も確認することができました。葉だけ
Apr 1


バアソブの赤ちゃんとノウサギの痕跡
3月27日、パークキッズレンジャーの定例活動として、堀之内東山はぐくみの森緑地で希少種の保全を行いました。 ミッションは、夏に開花する希少植物、バアソブの自生する環境のお手入れです。今回も多摩丘陵の自然を守る会の 皆さんと一緒に、和気藹々と作業に取り組みました。自生地はしばらく放置していたこともあって、マダケの侵入が 著しかったのですが、竹とり作業が楽しかったようで、夢中で作業を進め、元通りの環境に戻すことができました。 肝心のバアソブは多数の芽生えが確認され、そのほかにもワニグチソウやアカショウマなどが顔を出していました。 バアソブの芽生えは、ツルニンジンと違って全体に白い毛がびっしり生えています。毛むくじゃらで可愛いのです。 生育環境の整備をするには、時期が遅くなってしまいましたが、芽生えを目視しながら作業できる利点もあります。 また嬉しいことに、そこらじゅうにニホンノウサギの糞や食痕があり、改めてこの場所の豊かさを感じたのでした。 タンポポの花粉を食べに来たヤブキリの赤ちゃんやナナホシテントウなど、小さな虫たちも次々に見つかりました。...
Mar 31


春の情景その2
3月26日、帝京大学スポーツ医療学科の先生と学生さんたちが来館され、公園を拠点とした社会的処方の実装研究に ついて意見交換を行いました。常々、公園は福祉の場としても様々な形で貢献していることを実感していましたが、 例えば今現在、一人では外出が困難な方や外を歩く自信が無く在宅中心の生活を送っている高齢者も、多くおられる ことと思います。そうした方々に対しても、気軽に公園へ足を運んでもらえるように、何か出来得る支援は無いもの でしょうか。その一つの試みとして、大学生リンクワーカーが一人住まいのお年寄りのお散歩に同行するサービスを 長池公園で実施することになりました。地域に住む全ての人の心身の健康に寄与する“ウェルビーイングパーク”の 実現を目指して、福祉をキーワードに、専門家や大学と連携しながら新たなチャレンジをしていきたいと思います。 さて、先日の下柚木方面の里山散策の続きをお届けします。樹林地を抜けると、視界いっぱいにオオアラセイトウの お花畑が広がっていました。ショカッサイ、ハナダイコン、ムラサキハナナなど多くの異名を持つアブラナ類です。...
Mar 31


マメザクラと春の里山仕事
3月23日、雑木林トレイル沿いの林縁で、ひっそりと自生のマメザクラが見頃を迎えています。小ぶりの花は、白や ピンクと変化に富み、開花して間もなく葉が展開してくるために、花と葉のコントラストも楽しむことができます。 マメザクラの分布の中心は富士山、箱根、八ヶ岳などにあり、実際に現地を訪ねてみるとあちこちで目に付きます。 このように南関東周辺に限定的に分布する植物群は「フォッサマグナ要素」と呼ばれますが、火山活動に伴う隆起や 伊豆島嶼の衝突など、地殻変動の影響を受けて独自に種分化を遂げたものといわれています。多摩丘陵の雑木林に、 世界的に見てこの地域固有のフォッサマグナ要素の植物が自生していることは、もっと注目されても良いでしょう。 また、マメザクラは日本に自生するサクラの中でも、特に他の種との間で雑種を作りやすいことが知られています。 おなじみのタマノホシザクラやヤブザクラをはじめ、栽培品種でもコヒガンやオカメなどがマメザクラを片親とする 雑種として親しまれています。雑種由来のサクラには必ず元になった両親種の特徴が形質として表れるので、ここに...
Mar 28


コツバメと植物観察会
3月21日、小山内裏公園主催の植物観察会で講師を務めてきました。私にとっては、学生時代に足繁く通って植物を 勉強した思い入れのあるフィールドです。当時はまだ開園前なので管理者はいませんでしたが、現在は公園の管理や 自然環境の保全に精通した東京都公園協会のレンジャーが常駐しています。そのおかげで現在でも生物多様性豊かな 谷戸環境が保たれており、四季を通じてとても魅力的な場所です。春爛漫の園内をレクチャーしながら廻りました。 事前の下見では、代わる代わるアセビの花を訪れる蝶たちを観察しましたが、この日は春の使者、コツバメが出現。 ツバメの子ではなくシジミチョウの仲間です。翅を閉じて止まるのが特徴で、青く美しい表側は決して見せません。 裏側は地味なチョコレート色で、止まると背景に溶け込んでしまいます。体が毛深くて、ぬいぐるみのようですね! コツバメは“スプリング・エフェメラル(春の儚い命)”と呼ばれていますが、植物界のスプリング・エフェメラルと いえばこちらでしょう。鮎の道沿いに群生しているカタクリです。よく晴れていたので花びらがしっかり反り返り、..
Mar 24


ヌカスゲとコゴメスゲ
3月20日、八王子市東部地域に生育する植物をまとめた「由木地区植物目録2022」の刊行から4年が経ちました。 2022年以降も細々と植物調査(フロラ調査)は継続しており、新たな発見が相次いでいます。刊行後に50種近くもの 新産種が追加され、分類上の変更や修正事項も増えてきたため、そろそろ新訂版を作り直す必要性が出てきました。 その矢先、由木では現状不明になっていた種と、過去に記録の無い新産種、いずれもスゲ属の植物を発見しました。 一つめはヌカスゲです。カヤツリグサ科のスゲ属に属する植物は種類が多い上、どれも姿が非常によく似ています。 そのため、一般向けの植物図鑑では、ほとんど取り上げられることがありません。このヌカスゲも、いわゆる図鑑に 載っていない雑草の一つです。見分けが難しいというだけで、実際にはこの仲間(スゲ属ヌカスゲ節のアオスゲ類)は 身近にありふれています。例えば4月に開花するメアオスゲやノゲヌカスゲは、 道ばたにもごく普通に生えています。 種によって環境の好みの違いや地域性がみられ、いくら気にしていても見つからないスゲというのも当然あ
Mar 23


くつろぐトモエガモ
3月17日、不要になったサインや炭焼き実施の旗を回収しながら、長池公園の園内を一回りしました。この冬は野鳥 撮影目的の来園者が非常に多かったのですが、花の季節となり、この日は珍しく野鳥撮影者を見かけませんでした。 立場上、管理者として撮影マナーについて注意喚起などを行ってきたこともあり、久しぶりに人目を気にせずに(?)、 野鳥観察を楽しむことができました。築池の倒木にはトモエガモの姿。つくいけの道からそっと覗き込んでみると、 鳴き声を発したり、伸びを行ったりと、ずいぶんリラックスして過ごしていました。死角の少ない築池では、水面に 浮かんだ倒木の上が様々な水鳥にとって安心できる居場所になっています。こちらとしては全身を見ることができる 絶好のチャンス。トモエガモの雄は胸の辺りの斑点や色のグラデーションがとても美しいこと、知っていましたか? そのそばをオシドリの雄が通り過ぎていきました。この子は翼を痛めているのですがたくましく生き延びています。 水面で元気にはばたいている姿は見たものの飛ぶことができるのかどうかは不明なので、このまま渡去期が過ぎても.
Mar 21


大栗川崖線の自然観察
3月16日、多摩丘陵の自然を守る会の会員対象の研修で講師を務めました。上柚木公園周辺、大栗川崖線の緑地帯を 散策しながら解説を行いました。この一帯は、大栗川のかつての流路を思い起こさせる水辺林植生が見どころです。 ・・といいつつ、やはりいつもどおり自由な観察会になりました。樹皮めくりは今シーズン最後になるでしょうか。 めくりおさめの成果、ヒノキ樹皮下ではトゲヤドリカニムシ(1・2枚目)やヒシモンナガタマムシ、ケヤキ樹皮下では ウズタカダニの一種(3枚目)、ヒレルクチブトゾウムシ(4枚目)、ハイイロフサヤスデ(5枚目)などが得られました。 普段はあまり小さな生きものに注目しない皆さん、その多様性にとても驚かれたご様子。これもまた成果でしょう。 また、園路から丸見えの場所にニホンアナグマの巣穴がありました。センサーカメラを設置してみたくなりますね。 もちろん植物も色々観察しましたが、面白かったのは写真のナガバヤブソテツです。なんと羽片が種子植物のように 著しく切れ込んでいます。これらの奇形の葉っぱだけを見たら、シダ植物であることすらも疑ってしまいそう
Mar 19
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