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キクモ

10月6日、ネイチャーガイドとして活躍する皆さんと一緒に横浜の舞岡公園を歩きました。

それぞれご専門をお持ちなので、道中はとても刺激的で、会話の全てが学びになります。

稲刈り後の乾田には、一面にキクモの花が群生していました。オオバコ科の水田雑草です。

オオバコとは似ても似つかない容姿ですが、最新のAPG分類体系において、オオバコ科は

様々な属の植物を含む大きなカテゴリーとなっているので、そういうものなのだと納得する

ほかありません。繊細な葉は水中に沈むと“沈水葉”となり、さらに細い姿に変身します。

沈水葉では閉鎖花となるためあまり目立たない一方、この乾田では愛らしい桃色の開放花を

たくさん咲かせており、見事な景観でした。南関東では、水田の減少や除草剤の使用などで

人知れず姿を減らしている水田雑草。こうした景観は貴重です。大切に見守りたいですね。

多摩丘陵ではほとんど見る機会の無いタムラソウ(1枚目)やホトトギス(2枚目)をはじめ、

ヒメジソ、ツリガネニンジン、エゾノサヤヌカグサなど秋の里山植物を堪能できました。

6枚目はスズメノヒエとシマスズメノヒエの中間的な形態を示すもので、ひょっとしたら

種間交雑ではないかと話題になったものです。両親種が混生していたので有り得るかも・・

久しぶりに訪れた舞岡公園はやはり昆虫の種類も豊富でした。写真は“ヤケド虫”こと

アオバアリガタハネカクシ、ムネアカアリバチ(?)、オオトリノフンダマシの卵嚢です。

この公園は足を運ぶたびに多くの学びと出会いが待ち受けています。同じ自然保全型公園を

管理する者として、見習うべきポイントもたくさんあるので、しっかり吸収して日々の管理

にも取り入れていきたいと考えています。同行の皆さん、どうもありがとうございました!


 
 
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