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なりすましサギ

11月6日、朝から姿池にダイサギがいたよと、自然館スタッフから情報提供がありました。

普段、姿池で見る大きな鳥はアオサギとハシボソガラスがほとんどなので、確かに珍しい。

午後の空き時間に行ってみると、さすがに姿池にはもう鳥影はありませんでした。しかし、

堤防を挟んだ向かいの築池の倒木上に、ダイサギが休んでいました。あ、移動したのかな?

さすがの存在感で、立ち止まってスマホで写真撮影を試みる人も多数。まるで絵画のような

美しい情景に、しばらくうっとりと眺めてしまいました。そしてあることに気付きました。

こちらが朝、姿池を歩いていたというダイサギです。むむ・・築池の子と別人ではないか!

首を伸ばしているのでそもそも違う感じに見えますが、そこではありません。足にご注目。

少しわかりにくいですが、姿池にいた子は脛(すね)から跗蹠(ふしょ)の一部までの範囲が

黄白色をしているのに対して、先ほどの築池の子は足全体が黒いことが確認できたのです。

つまり、別の個体に入れ替わっていたわけです。写真に撮ってあったからこそ、気が付く

ことができました。さらに、この違いは個体差ではなく、じつは亜種の違いでもあります。

関東地方で見られるダイサギは、主に春から夏に渡来して繁殖し、一部が冬越しをする

亜種チュウダイサギと、秋頃に北国から渡来して越冬する亜種ダイサギ(オオダイサギ)の

2つの亜種が知られています。どちらも国内では同一の種類とされていますが、国際的には

それぞれが独立種(=別種)として扱われるほど、形態的、生態的に明確な違いがあります。

両亜種は、足の色以外にも、大きさがずいぶん違います。秋の渡りのシーズンには両者が

同時に見られることがあり、並ぶとその差は一目瞭然です。感覚的によくいわれるのは、

アオサギよりも大きいか小さいか、という判断基準です。これは案外使えると思います。

・・というわけで秋の長池公園には、大きなダイサギと小さなダイサギが、どちらも飛来

しているという、知っているようで知らない、重要な知見を得ることができたのでした。

築池にはカワセミやマガモも滞在していましたが、今日はダイサギに主役の座を奪われて

しまいましたね!彼らの暮らしぶりについては、そのうち取り上げることになるでしょう。

さて、この日は対応てんこもりな一日でもありました。別所小学校2年生のまち探検では、

子どもたちからの公園に関する質問にお答えしました。大塚日影自治会「寿会」の面々は

スタッフから長池公園のレクチャーを受け、園内を見学されていました。ながいけの道では

八王子市環境保全課、工学院大学、ハビタの皆さんが「雨庭」の試行に先駆けて土壌調査を

行っていました。また、専門学校東京テクニカルカレッジの自然環境保全実習も終日通して

行われ、胴長を履いて、せせらぎ緑道の水草除去作業に参加したり、長池の外来生物駆除を

体験したりと、水辺の環境保全に取り組んで下さりました。ほかにも、敬愛桃の実保育園や

せいがの森こども園の子育てセンターわくわく、長池小学校など多くの利用がありました。

多様な人が学びに訪れ、活動し、交流する・・そんな日常が長池公園の価値をさらに高めて

くれます。この先もずっと“まちの駅”として皆さんのお役に立ちたいと思っています!


 
 
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