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サシバのソアリング

9月29日、先日ご紹介したマミチャジナイの群れが、まだいてくれることを願って長池へ。

駐車場の鍵開けなどを済ませてから現地に着くと、早速、マミチャジナイたちが出迎えて

くれました。滞在2日目にして、相変わらずせわしない彼らの食事風景を観察していると、

双眼鏡越しに見ていた1羽がピタッと動きを止め、顔をうつむけたまま5分以上、ピクリとも

動かなくなりました。いったい何?・・周囲を見渡すと、小鳥たちが静まり返っています。

動かなくなったマミチャジナイが我に返ったかのように身をひるがえして飛び去ったあと、

さらに5分ほど経った頃でしょうか。雑木林の中から猛禽類が飛び立ち、ゆっくりと旋回を

始めました。最初は、おなじみのオオタカかと思ったのですが、よく見るとサシバでした!

日本の里山で繁殖し、秋に群れを作って東南アジアへ渡っていく、鷹の渡りの代名詞とも

いうべき猛禽類です。長池公園は鷹の渡りのルート上に位置していないのか、サシバの姿を

見ることは滅多に無く、観察記録も数えるほどしかありません。“ソアリング”と呼ばれる

独特な飛び方で、ぐんぐん高度を上げていきます。何とか模様が見える写真が撮れました。

マミチャジナイたちは、近くの林内に天敵のサシバが潜んでいることに、いち早く気付いて

あのような行動をとっていたに違いありません。渡りのメッカでは3000羽を超えるサシバが

鷹柱を作って渡っていくそうですが、ポツンと1羽はかえって存在感があり感動しました。

先日に引き続き、周期的に何度も現れてくれたマミチャジナイ。今日の写真は雄個体です。

コサメビタキも頻繁に姿を見せてくれました。実だけでなく、フライングキャッチで昆虫も

捕らえて食べています。虫捕りタイムとミズキタイムは、主食とデザートみたいな感じ~?

流れの近くからはキビタキのぐぜりが聴こえてきました。こちらもまだ滞在中のようです。

じつは今日、一度だけクロツグミも出現したのですが、写真を撮り損ねてしまいました。

常連の来園者の方から、28日の朝に撮影したというマミチャジナイとクロツグミの写真を

ご提供いただいたので、掲載します。とても美しい写真で、惚れ惚れしてしまいますね!

さて、午後からは里山保全隊活動を実施しました。日中は蒸し暑くなりましたが、皆さん

暑さに負けず、オオブタクサの抜き取りに励んで下さりました。体験ゾーンの田んぼ周辺と

姿池斜面地で合計102株を駆除完了。くわえて、クズやセイタカアワダチソウの刈り取りも

進めました。“終わり無き戦い”という感じもしますが、地道な努力こそが大切なのです。

おまけ。クモの糸を器用に登るタイワントビナナフシとウラギンシジミの幼虫をみーっけ!


 
 
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