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マサキナガタマムシのエリトラ
6月7日、関東地方は梅雨入りが宣言されました。例年どおりの梅雨入りとなりましたが、梅雨明けはどうでしょう? 先日、近所の果樹園でマサキナガタマムシを見かけました。幼虫は主にマサキを食草としているようですが、成虫は 様々な広葉樹で見られるといいます。これまで気付いていなかっただけなのかもしれませんが、今シーズンは何度か 目にしており、ひょっとしたら当たり年なのかもしれません。以前にも書いたとおり、国内に約100種類も生息する ナガタマムシの仲間、その同定は簡単ではありません。しかしながら、マサキナガタマムシは寸詰まり気味の体型と エリトラのツートンカラーがとても独特なので、細部を見る前に当たりが付けられます。“エリトラ”という言葉は 一般には馴染みが薄いかもしれません。エリトラはギリシャ語の“鞘、覆い”が語源で、甲虫の鞘翅(前翅)のことを 指します。つまり、止まった時に特徴的な色や模様が見える背中の部分です。エリトラは、飛ぶために必須の後翅や 腹部を保護する役割のほか、飛翔時の安定を保ったり、外敵から身を守ったりするためにも重要な構造の一つです。.
1 day ago


夏草刈りのお客さん
6月6日、先日5日の朝は、帝京大学近くにあるポケットパークの大塚ひなた公園で草刈りを実施しました。作業中、 視界の片隅をチョロチョロしている小鳥がいました。冬場の草刈りや落ち葉かきでは、毎回、必ずといって良いほど モズやジョウビタキが現れ、刈草の隙間や地中から飛び出してくるミミズなどを狙っていますが、こんな時期に誰? 刈払機を回す私たちの足もとまでチョンチョン近付いてきて、その正体が判明しました。イソヒヨドリの雄でした! そういえば、イソヒヨドリも一年を通じて主に小さな生物を捕らえて食べており、動物食の傾向が強かったですね。 つい先日、ヤマザクラの実をついばむところを見ましたが、やはり主食は“動くもの”というイメージがあります。 草刈り中にイソヒヨドリが寄ってきたのは今回が初めて。都市に棲む鳥のしたたかさを改めて感じた出来事でした。 ちなみに大塚ひなた公園はこんな公園です。現在私たちが管理する81ヶ所ある公園緑地の中でも、面積の小ささは、 一二を争うほど。どんなに小さなみどりても、ちゃんと生きものがいて生態系が存在することを教えてくれました。..
3 days ago


お待ちかねの・・
6月5日、自然館中庭テラスで保護栽培中のジュンサイが今年も咲きました!初日は雄しべが目立たない雌性花です。 このジュンサイは、2019年に行われた長池のかいぼり後に、池底の埋土種子から発芽して復活を遂げたものです。 当時、都内では少なくとも61年ぶりの記録として大きな話題を呼びましたが、それ以降も大切に栽培を続けており、 同時に再生した湿地の環境整備も進めてきました。その甲斐あって2023年に初めて開花、毎年花が咲いています。 一つの花の寿命は短く、初日は雌性花が午前中だけ水面に顔を出し、午後に沈んでいきます。2日目の午前中に再び 水面に現れると、今度は多数の雄しべが伸びた雄性花へと変貌を遂げています。良い状態の花が見られるのは2日間。 水中には開花を待つ蕾が複数ありますが、それらがいつ開花するかは運のツキです。運試しにぜひご来館下さいね! 同日に、近くの水鉢でヒツジグサも開花しました。こちらは自生ではなく、他地域から譲り受けた移植栽培品です。 ジュンサイの花が閉じ始める正午頃、ヒツジグサの花はあっという間に開いて写真の見事な姿を見せてくれました
3 days ago


昆虫チェックと別所小学校おおぞら学級の樹木観察
6月4日、台風後の安全点検と授業下見を兼ねて園内を歩きました。あちこちに昆虫が止まっているのに驚きました! いつもは食痕ばかりで本人はあまり顔を見せてくれないシラホシカミキリ。ミツバウツギの葉上で黄昏ていました。 普段はヒメコウゾの枯れ枝を歩いていることが多いイワサキケブカカミキリも、この日は葉の裏に止まって休む姿を 何匹も見かけました。みんな、嵐をなんとか乗り切ったばかりなので、ひょっとしたら体力を消耗していたのかも? そんな中、せっせと揺りかごづくりに励むヒメクロオトシブミに出会いました。身一つで一生懸命、葉を巻く姿に、 思わず声援を送りたくなります。結局、産卵し、葉を巻き終えた後に裁断するところまで、見届けてしまいました。 今日も今日とて、昆虫三昧。ヤマイモハムシ、オバボタル、ウグイスナガタマムシ、ルリオオキノコ(ダニが付着)、 エゴツルクビオトシブミ、ウシカメムシ、コアオハナムグリ(花はドクダミ)、セキヤノアキチョウジ、クララです。 特に、ダニたちがずらりと並んで付着したルリオオキノコに衝撃を受けました。いったいどんな気分なのでしょう?.
3 days ago


夏台風と生きもの
6月3日、予報どおり、関東地方を台風が通過していきました。公園緑地では小規模な枝折れなどが発生しましたが、 大きな被害はなくほっとしております。とはいえ、相当な雨量があったので、落枝など引き続き油断はできません。 台風通過後に、安全点検のため、鹿島・松が谷方面を廻りました。鹿島公園では、写真のラミーカミキリをはじめ、 多くの昆虫たちがツツジの植え込みに身を潜めていました。また、写真はありませんが、梶川緑地ではヤマザクラの 実を盛んについばむイソヒヨドリの雌を観察しました。生きものにとっても台風は一大事だったに違いありません。 身を潜めてやり過ごしたり、天候に左右されない木の実を採食したりと、行動の変化を興味深く観察したのでした。 それと、台風接近中の深夜には、別所一丁目の住宅街でアオバズクが鳴き続けていました。今シーズン初確認です。 おまけ。自然館周辺ではガクアジサイが花盛り。先日は珍客アオカミキリが一周だけ訪花しました。慌ててカメラを 取りに事務所へ戻っている間に、残念ながら飛び去ってしまいました。自然館スタッフ撮影の写真をお借りします。...
5 days ago


今年もホシザキカタバミ
6月2日、台風前の対策として、姿池の栓を開けたり、せせらぎ水路の詰まりを清掃したりと各種対応を行いました。 作業とは全く関係ありませんが、今年も、カタバミの八重咲き品、ホシザキカタバミを見つけることができました。 “クニタチカタバミ”、“ヤエザキカタバミ”などとも呼ばれる珍しいものです。雄しべが花びらになっていたり、 単純に花びらの枚数が増えていたりと、その姿は千差万別です。四つ葉のクローバーなどと同じで奇形的な現象なの でしょう。折しも、最近刊行されたばかりの「みちくさ手帳(文一総合出版)」というハンディ図鑑には、私の撮った ホシザキカタバミの写真が掲載されています。どんなに身近な雑草であっても、じっくり見ていけば、楽しい発見が 待ち受けている・・そんなことが伝われば嬉しいです。昨年の記事もどうぞ。ホシザキカタバミとおさんぽマルシェ 最近の記事は昆虫の写真ばっかりなので、我に返って旬の植物を載せておきます。いずれも絹ヶ丘の草地で撮影した ものですが、どの種類も長池公園でも開花しています。順にクララ、タカトウダイ、ウツボグサ、ヤマザクラです。..
7 days ago


キベリトゲトゲ
6月1日、先日、ある機関誌の取材で、自分なりの“図鑑”の愉しみ方について話す機会がありました。そのとき強調 したのは、普段から図鑑を眺めることの楽しさ、そしてそれを実際に野外で確かめたり、帰ってから理解を深めたり する繰り返しが、自然観察をさらに豊かにしてくれることです。図鑑で見たことがある生きものと、ふとした機会に 出会うととても嬉しいものです。この日も長池公園でそんな出会いがありました。アザミにいた不思議な甲虫です。 数年前、ベニモントゲホソヒラタハムシの俗称とされる「トゲアリトゲナシトゲトゲ」というおかしなネーミングが 流行りました。名前の面白さはさておき、“トゲトゲ”ことトゲハムシの仲間が、身近な環境でもいくつか見られる ことを知り、見てみたいと思っていました。それらのうち、キベリトゲハムシ(旧称:キベリトゲトゲ)はフキの葉や アザミ類の葉を好むということで気にかけていたら、運良くタイアザミの葉の上を歩くこの子に出くわしたのです! なるほど、本当に図鑑どおりのトゲトゲで四角いフォルムでした。意外だったのは、もっとのんびり動かないでいる..
Jun 8


クチナガチョッキリ
5月31日、自宅からわずか徒歩10秒の場所に植えられたヒイラギナンテンのチェックが、日課になりつつあります。 この時期のヒイラギナンテンは、葉を掻き分けると群青色の実が色付いています。それらに目を凝らしていくと・・ こんな可愛らしい甲虫が何匹もいます。ヒイラギナンテンの実に穴を開けて、卵を産み付けるクチナガチョッキリと いう種類です。卵を産んだあとは切り落とすようです。下に落ちた実の中で孵化した幼虫は種子を食べて育ちます。 成長した幼虫は実を脱出して土に潜り、地中で蛹になって冬を越すのだそうです。この、決して広くない植え込みの 中で、いつからか彼らの世代を超えた営みが繰り返されてきたのかと思うと、想像するだけで心を動かされますね! 全身に生えた毛は、ヒイラギナンテンの実とそっくりな群青色をしており、見事な擬態色になっています。こうして 葉に止まっている姿を見ると、改めてその美しさに気付かされます。夏の盛りから終盤に熟すアオツヅラフジの実を 利用することも知られていますが、私はまだ見たことがありません。今年はアオツヅラフジの実も注意深くチェック..
Jun 6


パーキッズで初夏の昆虫調査
5月30日、パークキッズレンジャーの定例活動として長池公園の昆虫調査を行いました。今回がデビュー戦のとなる Fさんが進行役を務めました。私は参加者(保護者)の立場としてデビュー戦。子どもたちと一緒に夢中で虫探しです! 昆虫博士の卵が何人も参加してくれたので、次から次へと昆虫が見つかりました。築池を飛び回るオオヤマトンボを 観察のために一時捕獲しました。いつも高速で飛翔していてよく見えなかった色や模様がはっきり認識できますね! 日本最大級のテントウムシコンビ、大きな幼虫が見つかりました。背中に白い突起が目立つハラグロオオテントウ、 突起が黒くて立体感が乏しいカメノコテントウです。ハラグロオオテントウはクワの実に擬態しているようですね! さすがに目が多いので、小さいものから遠くのものまでとにかく色々見つかって、とっても忙しい!本当はもっと、 一つ一つじっくり観察したいところなのですが・・写真は順にアカシジミ、ジャコウアゲハ(幼虫)、ヒゲコメツキ、 リンゴコフキハムシ(粉が落ちている)、ヒロオビトンボエダシャク、クワキヨコバイ、イノコヅチカメノコハムシ
Jun 5


フクロウスクープ!
5月29日、都内の専門学校へ出張後、打ち合わせのため東京都公園協会本社を訪問してきました。珍しく、カメラの シャッターを切ることなく過ごしてしまったので、満を持して長池公園の最近のニューストピックをご紹介します。 長池公園をフィールドの一つとして、以前から調査研究を続けているヤマザキ動物看護大学のM先生より、衝撃的な 写真が送られてきました。園路から離れた東京海上日動グラウンドとの境界部の林縁に仕掛けたセンサーカメラに、 フクロウがノウサギを捕らえた瞬間が写っていたというのです!上2枚は映像を切り出したもので、動画はこちら↓ https://youtu.be/C5mZThIA0xY https://youtu.be/zioBmr4L7d0 捕らえた瞬間か、あるいはすでに死んでしまっていたノウサギのもとに舞い降りたのかは定かではないそうですが、 いずれにしても貴重なシーンであることに変わりありません。この場所は、以前にもキツネやイノシシが撮影された ことがあり、近隣の緑地帯から時折、長池公園を訪れる野生動物の通り道になっているようです。写真のノウサ
Jun 4


ツツジコブハムシ
5月28日、講師の仕事で横浜市の四季の森公園を歩いてきました。JR中山駅から公園までの道のりは、小さな流れに 沿って緑道が整備され、自然観察ができるプロムナードになっています。舞岡公園の小川アメニティや、長池公園の せせらぎ緑道もそうですが、地形と環境を生かした緑道の存在は、公園までの散策でも緑を楽しめる良い設計です。 しかし、フィールドワーカーにとっては誘惑の連続であり、目的地になかなか辿り着かないトラップでもあります。 アジサイやヒペリカムの仲間などを観察しながら歩き始めた一行。まだ花の咲いていないヒラドツツジの植え込みを 素通りしようとしたその時、この子が目に入ってしまいました。パッと見はイモムシの糞にしか見えない甲虫です。 幼虫、成虫ともにツツジの葉を食べて暮らすツツジコブハムシです。写真は成虫ですが、大きさはわずか3mm程度。 知らなければ、もはや、どう見てもただのゴミとしか認識されないのではないでしょうか。外敵の小鳥などからも、 「なんだ、イモムシの糞か・・」と見向きもされないはず。その見事な擬態ゆえ、ツツジムシクソハムシの異名も。.
Jun 3


タイワンタケクマバチ
5月27日、学校林に仕掛けておいたセンサーカメラを回収するため、中山方面の雑木林へ立ち寄った時のことです。 林縁草地に点々と咲いているノアザミを眺めていると、「ブ~ン!」と大きな音を立てて黒っぽいハチが現れました。 花に止まった姿を見ると、黒い胴体にギラギラと輝く翅、タイワンタケクマバチに間違いありません。台湾や中国に 生息する外来種のハチで、国内では愛知県で2007年に見つかったのが最初の記録です。それ以降は、関東地方でも 見つかっており、つい先日も、別のスタッフによって堀之内方面の谷戸で確認されたばかりです。個人的には由木で 見たのは初めてだったので驚きました。この場所は、すぐ目の前に、数年前に一斉に開花して枯死したハチクの林が 広がっているので、その枯れ竹に穴を開けて暮らしているのでしょう。もともと、日本に姿を現した要因も、竹材や 竹の加工品にくっ付いてきたのではないかといわれています。いずれにしても、今後の分布動向が注目されますね。 じつは先週、生田緑地へ出かけた際にも、入口付近の花壇でタイワンタケクマバチを見かけました。職員によれば、.
Jun 2


魅惑のワインレッド
5月26日、環境省自然環境局の皆さんが打ち合わせで来館されました。はるばるお越し下さったので園内をご案内。 体験ゾーンでは長池里山クラブが活動しており、その様子も見ていただきました。梅園そばの伐採木置き場まで足を 伸ばすと、時間帯がちょうど良かったようで、様々な甲虫が産卵のために集まっていました。もっとも注目を集めて いたのはケヤキナガタマムシです。タマムシの仲間の多くは翅を広げた時に垣間見える胴体が青く輝いていますが、 止まっている時はあまり目立たない種類がほとんどです。ケヤキナガタマムシの場合は、頭と胸にも美しい差し色の 輝きがあり、ハッとさせられます。交尾していた2匹は頭の色が異なっていますが、これは雌雄による違いではなく、 個体差のようです。ワインレッドの胸部を持つ種類は、ムネアカナガタマムシやタゾエナガタマムシなどがいます。 ケヤキナガタマムシは、名前のとおりケヤキの伐採木に集まり、上翅の先が尖って突き出ているのがポイントです。 クヌギの伐採木には、先日ご紹介したサトウナガタマムシをはじめ、クビアカトラカミキリ、ゴマフカミキリの姿。..
Jun 2


ミズイロオナガシジミとマメチビタマムシ
5月25日、里山保全隊の定例活動日でした。第二デッキ周辺に繁茂した雑草の選択的な草刈りを行いました。希少な ツクバトリカブトをはじめ、残すべき植物に注意を払いながら、増えすぎたキツリフネやドクダミ、ミズヒキなどを 刈り取ります。こういった細やかな作業は、動力機械ではできないので、ボランティアによる手作業が不可欠です。 長池公園の雑木林では、“ゼフィルス”と呼ばれる、初夏に発生するシジミチョウの一群が姿を見せ始めています。 もっともよく目にするゼフィルスはミズイロオナガシジミです。愛らしい翅の模様の中に、ハートが並んでいます。 鮮やかなオレンジ色が基調のアカシジミやウラナミアカシジミもちらほら見かけますが、ハンノキ林周辺に生息する ミドリシジミや中央園路で日向ぼっこするオオミドリシジミは、近年姿を見る機会がめっきり減ってしまいました。 また、イボタノキを食草とするウラゴマダラシジミも、かつては園内に生息していたものの、2000年代くらいから ほとんど確認されなくなり、現在では絶滅してしまったようです。ゼフィルスの多様性は、里山環境の豊かさを表す..
May 30


ラミーさんとおうちいろ
5月24日、近所を散歩中に綺麗な甲虫が飛んできました。その正体は“ラミーさん”こと、ラミーカミキリでした。 毎年この時期になると、もっともよく見かけるカミキリムシの一つです。成虫がカラムシやムクゲの葉を食べるので それらの植物が近くに生えているところでは、何匹も見つけることができます。ありふれた種類とはいえ、魅力的な 外見をしているので、シーズン最初の出会いの瞬間には必ずカメラを向けてしまいます。少し人面っぽい模様です。 食草(植物)が見分けられるようになれば、簡単に出会える虫の入門編でしょう。皆さんもぜひ探してみて下さいね! もう1つ、季節を感じさせる甲虫を見つけました。陸生ホタルの一種、ムネクリイロボタルです。一般には、ホタルと いえばゲンジボタルやヘイケボタルといった水生のホタルがよく知られていますが、それら以外のほとんどの種類は 幼虫が陸生、あるいは半水生で、なおかつ主に日中に活動しています。ムネクリイロボタル以外にも、オバボタルや クロマドボタル、カタモンミナミボタルなどが身近な環境に生息しています。ちなみに彼らは通常、発光しません。.
May 29


かえるぽっぽ
5月23日、卯の花くたしの長雨も落ち着き、過ごしやすい日和となりました。二十四節気では、小満と呼ばれる今の 時期に、もっとも目に付く雑草の一つがドクダミです。その独特な香りと地下茎でどんどん増えてしまう習性ゆえ、 良い印象をお持ちでない方も多いかもしれません。でもよく見ればその佇まいには品があり、私はとても好みです。 もっとも身近な薬草として親しまれるドクダミですが、南多摩では“じゅーやく(十薬)”などと呼ばれていたそう。 ほぼ全国に分布しているので、さぞかし多様な名前で呼ばれてきたのではないかと思ってある本を開いてみました。 八坂書房の「日本植物方言集成」です。するとなんと、ドクダミの地方名が合計222種類も掲載されていました! ずらりと並べられた呼び名の数々を眺めるだけでもとても面白いのですが、全てを紹介するわけにはいきませんので いくつか面白いものをピックアップしてみます。予想どおり、その薬効や植物体が放つ強い匂いにスポットを当てた 名前が大半を占めます。例えば、「いぬのへ(青森県・熊本県ほか)」、「かっぱのへ(大分県)」、「ばーのへ(山口
May 26


雨が楽しい自然観察会
5月22日、21日から順延になった「長池公園 季節の自然観察会」を開催しました。小雨降る中、20名の方にご参加 いただき、雨ならではの観察を楽しみました。この日はなんと、国際生物多様性の日。世界中で、身の回りの自然を 感じるための様々な催しが行われていたに違いありません。私たちも、公園の生物多様性を肌で感じてきましたよ!冒頭は、雨の自然観察を楽しむための導入として「季節の雨にまつわる言葉」を紹介しました。5月下旬に降る長雨の ことを「卯の花くたし」と呼びますが、ちょうどウツギが花盛りだったので、一枝採取してきて、中空の枝の様子や 花のつくり、葉裏で雨宿りしていた小さな昆虫(ヒレルホソクチゾウムシ)などをまじまじと観察してもらいました。 観察会のハイライトは花盛りのイチヤクソウ。梅雨入り前の雑木林でひっそりと花を咲かせる可愛らしい植物です。 雨から自らを守るかのように下を向いて咲く花は、撮影者泣かせ!ここはひとつ、思い切って膝を濡らしましょう。 初夏ならではのチョウも姿を見せてくれました。葉の陰でじっとしていたのはウラナミアカシジミです。こんな天気
May 25


五月雨のフィールドワーク
5月21日、朝からしとしとと雨が降り続きました。この日に予定されていた季節の自然観察会は翌日へ順延となり、 堀之内方面の巡回清掃と、環境学習の仕込みとして中山方面の雑木林へセンサーカメラを仕掛けに行ってきました。 時折、雨足が強くなり、全身ずぶ濡れになりつつ任務を遂行。こんな天気の日にフィールドへ出歩いている人など、 ほとんどいません。ここのところ、観察会や授業の対応が続いていたので、久々に一人でじっくり自然と向き合う 時間です。まだ草刈りされていない原っぱには、ハラビロトンボの姿。雨とトンボの組み合わせは美しいですよね! アカメガシワの葉の陰で雨宿りしていたのはナナフシモドキです。虫たちにとっては、大きな葉っぱが傘の代わり。 天敵の小鳥や小動物は雨の日でも活動しているので、たとえ雨に打たれようとも、彼らは擬態に余念がありません。 センサーカメラの設置中に、足もとをサワガニが通り過ぎていきました。今年はなぜかサワガニをよく見かけます。 木々の葉が生い茂り、地上へ届く光も少なくなるこの時期の林床は、開花する草花も疎らです。辺り一面、緑一色の...
May 25


ヌスビトハギチビタマムシ
5月20日、講師の仕事で川崎市の生田緑地を歩いてきました。久々の訪問、今回もたくさんの出会いがありました。 先日の記事にも書いたとおり、私の中ではチビタマムシブームに火がついているので、小さな生きものにばかりつい 目が向いてしまいます。まだ花序も伸びてきていないヤブハギ(ヌスビトハギの変種)が群生しているのを見つけて、 「もしかしたら、あの子がいるかもしれない!」とダメ元でヌスビトハギを食草とするヌスビトハギチビタマムシの 食べ痕を探し始めました。こんなことをしていたら前に進まないのはわかっているのですが、行動しなかったら必ず 後悔するので、少々時間をいただいて捜索しました。間もなく、それらしき食痕を発見、そして直後に本人が登場! 「いましたよ!」と思わず声を上げる私。何の騒ぎかと受講生の皆さんも興味津々で覗き込んできて、思惑どおりの 展開となりました。観察会ではいつもそうなのですが、出来レースで用意したものや、そこで見られることが前提の 動植物を見せて解説するよりもずっと、大事にしていることがあります。それは私自身がチャレンジしたり、初めて..
May 25


サトウナガタマムシ
5月19日、下柚木小学校5年生対象の学校林探検の授業で講師を務めてきました。児童たちは元気いっぱいでした。 話をしているそばから次へ次へと興味が移ってしまうので、大忙しです・・しかし、学校林に親しんでもらうこと、 積極的に生きもの探しを楽しんでもらうことが一番大切なので、ぽかーんと傍観されるよりははるかに良いのです。 保護者サポーターの方々をはじめ、児童の間で生じてしまう温度差(?)をうまくフォローして下さり助かりました。 色々と観察したにもかかわらず、対応中に撮影できたのはハラグロオオテントウの幼虫だけでした。もったいない! ところで、かつては珍しかった種類がナラ枯れに伴って関東地方でも分布を広げてきたケースがいくつかあります。 例えば、幼虫、成虫ともにクヌギの大径木を利用するアカアシオオアオカミキリ、コナラなどの新しい伐採材に産卵 するクロホシタマムシ、枯れ木に発生するキノコに集まるタイショウオオキノコムシなどです。あるいはナラ枯れを 引き起こしたカシノナガキクイムシの天敵として知られるルイスホソカタムシも、以前にブログでご紹介しました。..
May 24
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