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シロイヌコウジュ

10月1日、先日から松木中学校の職場体験を受け入れています。とても大人しい2人ですが、

クラフト用の枝切りや掲示更新など、熱心にお仕事に取り組んでくれて頼もしい限りです!

先週24日の記事で白花のキツネノマゴを紹介しましたが、市内の民有緑地を調査中、今度は

白花のイヌコウジュを見つけました。私は初めての出会いでしたが、ずいぶん昔にちゃんと

品種として発表されていました。困った時に必ず開く「改訂 日本植物名彙(本田正次)」や

「増補改訂 日本草本植物総検索誌 双子葉編(杉本順一)」には“シロバナイヌコウジュ”と

いう和名が記載されています。一方、現代のスタンダードとなっている「YList」を見ると

“シロイヌコウジュ”がこの品種の標準和名として載っていました。どちらの名前が適切か

迷うところではありますが、和名というのは案外、いい加減な部分もあるので仕方なし・・

ただし、こんな例もあるのです。イヌナズナという黄色い花を咲かせる植物があります。

“イヌナズナ”と“シロイヌナズナ”と“シロバナイヌナズナ(シロバナノイヌナズナ)”が

存在しているのすが、じつはこの3つの植物は品種でも何でもなく、全くの別種なのです。

イヌナズナは在来雑草、シロイヌナズナは外来雑草、シロバナイヌナズナは高山植物です。

こういうケースもあるので、白花を見つけたからといって“シロ”や“シロバナ”を付けて

適当に呼ぶと、思わぬ誤解を生むかもしれません。イナモリソウとシロバナイナモリソウ、

サクラタデとシロバナサクラタデが良い例ですね。これらも全く別の種類を指しています。

さて、4か所の民有緑地で調査を実施し、途中で雨に降られつつも色々と記録できました。

印象的な植物をいくつか。コシオガマ、リンドウ、ツリガネニンジン、ナンバンギセル、

アブラススキ、シラヤマギク、ノササゲ、ダイコンソウ、ヤブラン、クサギ、ザクロソウ、

スズメウリです。綺麗に手入れされている林床はどの季節に歩いても草花に溢れています。

調査中に出会った昆虫たちも写真で紹介します。毎度おなじみ、ウラギンシジミの幼虫と

オオアオイトトンボ、コカマキリ、ミヤマアカネです。10月らしいラインナップですね。

調査の帰りに立ち寄ったコンビニの駐車場で、とんでもない植物を発見。コウモリカズラ!

個人的に、八王子市内では2ヶ所目の発見、由木地区では初めての確認ですが、場所が場所

だけに、植栽木などに随伴してきたものが定着したのかもしれません。サプライズでした。


 
 
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