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念願のオニフスベ

10月22日、企業案件で千葉県某所の都市開発予定地へ出張してきました。関係者の皆さんと

現場を歩いての調査観察はこれが3回目でしたが、この日もまた良い出会いがありました。

調査地に隣接する谷へ足を踏み入れた直後、遠くにバレーボールのような塊が見えました。

あれはもしかして!・・近付いてみるとやはりキノコでした。大きなものは直径30cmほど!

ハラタケ科のオニフスベという種類で、日本特産にして最大級の“お化けキノコ”です。

今回見つかった個体の多くは、すでに白い外皮が消失して褐色の内皮が剥き出しになって

いましたが、この内皮の内側にはぎっしりとほこり状の胞子塊が詰まっていました。触った

感触はパンのように柔らかく、ゴムボールのように軽くて転がすとコロコロ止まりません。

小さい頃に眺めていたキノコ図鑑に載っていて、そのビジュアルに衝撃を受けたのをよく

覚えています。ずっと見てみたいと思っていたのですが、なかなか縁がありませんでした。

そんなわけで、見つけた瞬間から子どものように興奮しっぱなし。林縁に点在して生える

オニフスベをひとしきり観察したあとは、それらを拾い集めてきて並べて記念撮影です笑。

農地の一角には、立派な栗がたくさん落ちていました。長池公園で見かける栗は中身がほぼ

空っぽなので、珍しがって、つい写真を撮ってしまいました。大きくて、美味しそうです!

その他は写真でのご紹介。ウスバキトンボ、ヤマトシジミ、ヨツボシクサカゲロウの卵嚢、

カタツムリの一種、イヌタデ、アオガヤツリ、ニシキソウ、サボンソウ(八重)、ヒマワリ、

セイタカアワダチソウ、メマツヨイグサ(帯化個体)です。農地中心の環境なので、希少種は

それほど多くありませんが、一見すると当たり前の景色の中にこそ、生物多様性的な価値が

隠れているものです。土地のポテンシャルを理解することは、街づくりには欠かせません。

歴史と自然を重んじた、人にも自然にも優しい素敵な街が誕生することを願うばかりです。


 
 
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