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ツリフネソウのお花畑

10月10日、鹿島公園の草刈りを実施しました。この時期の緑地作業は一年でもっとも快適と

いえるかもしれません。涼しい中での動力作業は、ちょっといい汗かいて、じつに健康的!

ところで先日7日、近隣の都立公園から依頼をお受けして、閉鎖管理区域内の現地調査を

東京都公園協会の皆さんと行いました。目的は色々ありましたが、私にとっては20年以上

ぶりに訪れるエリアも含まれていたため、当時通った頃のことを懐かしく思い出しながら

歩きました。その間の変化を自分の目で確かめられたことが、何よりの成果でもあります。

最初に足を踏み入れた谷戸では、ツリフネソウの花がちょうど花盛りを迎え、壮観でした。

広大な谷戸のほぼ全面に、鮮やかなピンクの花の彩りが、どこまでも続いているのでした。

これほど見事な群落は珍しいと思います。距離的にそこまで離れていない長池公園や近隣の

谷戸では、ツリフネソウを見ることはほとんどないので、その違いは何なのか不思議です。

ツリフネソウはふつう、花軸の下のほうに赤い突起状の毛がゴチャゴチャと生えています。

この毛が何を意味しているのかはわかりませんが、時々、この写真のように花軸の下部が

ほぼ無毛でツルッとしたタイプも見つかります。ナメラツリフネソウと呼ばれる品種です。

適切な管理の賜物ともいうべき、里山植物も数多く見ることができました。順にミゾソバ、

オオミゾソバ、ヤマハッカ、シカクイ、ユウガギク、コシオガマです。彩りが豊かですね。

20年以上も前に、私が植物を学ぶきっかけとなったこの場所で、今もこうして植物多様性が

維持されている様子を見ると、何か特別な思いが込み上げてきます。感謝しかありません。


 
 
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