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ハチオウジアザミの訪問者たち
10月18日、自然館の中庭テラスで保護栽培中のハチオウジアザミが、満開を迎えています。 連日、たくさんの昆虫が蜜を求めて飛び回っており、訪花昆虫の観察にはもってこいです。 昼行性の蛾の一種、ホシヒメホウジャクが、まるでハチドリのごとく飛び回っていました。 ここで見られるホウジャクの仲間では、もっとも数が少ない種類です。止まっているときは 枯れ葉そっくりなのですが、飛翔するときは翅を素早く動かしているので別人のようです。 よく見ると、ホウジャクの仲間ではあまり見られない蜜の吸い方をしています。ホバリング しつつ、前脚を花にわずかに引っかけて、体を安定させながら吸う行動が観察されました。 こちらは2番目に数が少ないヒメクロホウジャクです。以前も、ぬいぐるみのようで可愛い ホウジャクとして、表紙に取り上げたことがありましたね。 ホウジャク2種とオオスカシバ もっとも数多く見られるホウジャク類が、このホシホウジャクです。ブーンと羽音を立てて 花の周りを飛び回るハチのような蛾を見つけたら、たいていはこの子でしょう。蛾だという ことを知らなければ、一瞬、ビク
Oct 21, 2025


珍しい雑草三題
10月17日、大塚方面のふきつけ公園と竜ヶ峰公園で、草刈りを実施しました。竜ヶ峰公園の 入口付近の路傍で8月に見つけたある雑草が気になっていたので、もう一度見てきました。 その雑草がこちら。アオイ科の外来種、中央アメリカ原産のホソバキンゴジカ(推定)です。 市内で確認している近縁のキンゴジカやアメリカキンゴジカよりも、葉が明らかに細長く、 全体の質感や出で立ちもなんとなく違っています。発見時はもっと小さくて葉も数枚しか 付けておらず、おまけに未開花だったので、そもそもキンゴジカの仲間で合っているのか 確かめるためにも、やはり花を見ておきたかったのです。草刈り作業の撤収を始めた午前 11時半頃、それまでしぼんでいた花がじわじわと開き始め、15分ほどの間に花開きました。 なぜかはわかりませんが、この仲間は開花時間が非常に短く、日中の限られたタイミングに しか花を咲かせている姿を見せてくれません。現場を引き上げなければならなかったので、 最後までは見届けられませんでしたが、しっかりキンゴジカ属特有の花を確認できました! 見つける→調べる→観察する→調べ
Oct 21, 2025


秋深まる
10月16日、長池公園では早くもジョウビタキの雄が初認されました。近年は国内でも多数の ペアが繁殖しており、もしかすると国内を南下する途中で立ち寄った個体かもしれません。 夏鳥のキビタキもまだいますし、本格的に姿を見るようになるのはもう少し先でしょうか。 この日は、調査の仕事で市内3ヶ所の民有緑地を廻ってきました。最初に訪れた緑地は隣接 して栗畑が広がっており、なんとも秋らしい光景に出会えました。クリは、秋の味覚として 日本を代表する伝統果樹の一つですが、そのルーツは古く、縄文時代にはすでに利用されて いたことが知られています。植物としてのクリの起源は驚くほど太古までさかのぼります。 6000万年以上も昔、恐竜たちが闊歩した白亜紀後期にクリの祖先が生育していたのだとか。 クリが歩んできた途方もない歳月と、人々との関わりの歴史に思いを馳せてしまいますね。 栗畑の足もとにはハマハナヤスリ、コハナヤスリ、コヒロハハナヤスリなどハナヤスリ類が 一面に混生していました。適度な湿り気があり、程良く草刈りされる芝草地が彼らにとって 好条件のようです。雨の雫がキ
Oct 20, 2025


秋川丘陵の自然さんぽ
10月15日、講師の仕事で、武蔵五日市から広徳寺(あきる野市)を目指して歩いてきました。 秋川丘陵はすっかり秋の風情に溢れており、あちこちからモズの高鳴きが聴こえてきます。 涼しく快適な散策日和となりました。道中で出会った動植物のうち、一部をご紹介します。 この日、私がもっとも印象に残ったのは広徳寺の林縁に群生していたキバナアキギリです。 長池公園のカタクリ観察路をはじめ、南多摩でもあちこちに分布しているので、珍しいもの ではありませんが、一面の群落、それも花がとても良い状態でした。キバナアキギリなど、 サルビアの仲間の花を見ると必ずやってしまう遊びがあります。細い枝を花にやってきた 昆虫に見立てて花の奥まで差し込むのです。枝の先が仮雄しべに接すると、すぐに上から 2本の雄しべがパタンと降りてきて差し込んだ枝をホールドします。つまり訪花した昆虫の 背中に、雄しべがペッタンペッタンと花粉のスタンプを押すように設計されているのです。 広徳寺周辺で観察した植物です。ナガバノヤノネグサ、ユウガギク、ヤマゼリ、カヤラン、 イワウメヅル、トキホコリ、ササクサ
Oct 19, 2025


中庭テラスの植物と秋葉台小学校5年生の稲刈り
10月14日、各地で秋の野菊類が見頃を迎えています。自然館中庭テラスでは、薄紫色の花が 魅力的なカントウヨメナが咲いていました。ユウガギクやノコンギクとよく似ているので、 正確に判別するには、種子の綿毛の有無や長さ、葉の形態などを確認する必要があります。 見慣れてしまえば、遠目からでもある程度は検討が付くようになり、特に生育環境の違いで 「ススキの原っぱに見え隠れしているのはノコンギクだろうな~」、「湿っぽい草地に群生しているのはきっとユウガギクだ」などと言い当てられるのも、野菊の面白いところです。 カントウヨメナは主に田んぼの畔や湿地に生育します。水辺に咲く背が低めの紫色の野菊は 本種の可能性が高いといえます。当たりを付けてから細かい点を確認すると良いでしょう。 向かって右手の水鉢では、再びミズアオイが開花していたほか、希少なタウコギも開花中。 どちらも園内には自生せず、他所から移植したもの。3枚目は園内自生のコメナモミです。 さて、この日は秋葉台小学校の5年生が米作りの学習で長池公園へ来園しました。3クラスが 順番に、長池里山クラブ指導のもと
Oct 17, 2025


この羽誰のもの?
10月13日、今朝も長池にはオシドリのペアが滞在していたそうです。メンバーは日替わり? ところで先日、公園スタッフのKさんが園内の雑木林で特徴的な鳥の羽を拾ってきました。 この羽を見て一目で落とし主がわかった方は、なかなかのセンスです。答えはイカルです。 イカルの初列風切羽なのですが、白い斑紋が片側しかないので、最も外側の一枚でしょう。 以前にも市内でイカルの羽を拾ったことがありますが、それとは模様が異なっていました。 自然館の窓口では、スタッフが拾ったモノを色々と展示しています。早速、仲間入りです! 一方、展示室1の休憩スペースにあるミニ本棚にも新刊本が少しずつ配架されています。 その中から一冊ご紹介。山と溪谷社から今月発売されたばかりの『野鳥の食事事典』です。 著者はバードリサーチのお二人で、私も植物イラスト監修を担当させていただきました。 野鳥が何を食べているか、なんとなくは知っていても、種ごとにきちんと調べた記録は 案外多くありません。この本のベースはバードリサーチが取りまとめている全国規模の 食性データベースの情報がもとになっています。
Oct 14, 2025


東京都外来種対策リスト2025
10月12日、ご紹介が遅くなってしまいましたが、専門委員の一人として一昨年度から策定に 関わってきた東京都の「外来種対策リスト(ブルーリスト)」が先月より公開されています。 外来種対策リスト・外来種対策行動の手引き|希少な野生動植物の保全と外来種対策|東京都環境局...
Oct 13, 2025


ツリフネソウのお花畑
10月10日、鹿島公園の草刈りを実施しました。この時期の緑地作業は一年でもっとも快適と いえるかもしれません。涼しい中での動力作業は、ちょっといい汗かいて、じつに健康的! ところで先日7日、近隣の都立公園から依頼をお受けして、閉鎖管理区域内の現地調査を...
Oct 13, 2025


はみ出すシモバシラ
10月8日、自然館での打ち合わせが3件と緊急対応が1件と、少し慌ただしい一日でした。 そんな時こそ、スキマ時間は自然館周辺の花パト(開花植物の状況確認)に限りますね! 会議室1の窓辺から見える植栽地では、いつしかシモバシラの花が満開になっていました。 冬の朝に見られる珍妙な「氷柱」が作られることで有名なシソ科の植物です。花は純白が スタンダードですが、ほんのりピンクがかった品種のウスベニシモバシラも稀に見ます。 「氷柱」の人気ぶりに比べて、花のほうはあまり知られていません。開花期は10月頃です。 自然館前の植栽株は以前、雑草と一緒に誤って刈り取ってしまったことがあり、その反省で 最近は気を付けて手入れするようにしていたところ、今度はウッドデッキの園路上にかなり 豪快にはみ出して花を咲かせました。普通なら通行への支障を考慮してカットするところを あえてそのままにしています。希少な植物ゆえ、ちょっとくらい園路にはみ出して自己主張 してもいいじゃない!そう考えていますが、これが通用するのは長池公園だからでしょう。 中庭テラスでは、イシミカワの果実が鮮や
Oct 11, 2025


アオイトトンボ再発見
10月7日、長池小学校の4年生総勢65名が来園し、皆さんと一緒に姿池の清掃を行いました。 小学校の授業の一環で姿池清掃を行うのは、今回が初の試みです。幸いにも、池掃除日和の 天候となり、無事に3、4段目の清掃を完遂することができました。清掃後に驚きの発見が!...
Oct 11, 2025


動物園の秋(番外編)
10月5日、秋の渡りシーズンも終盤を迎え、ヒタキ類もそろそろ見納めかと思っていたら、 意外な場所で遭遇することができました。親子連れで賑わう閉園間際の多摩動物公園です。 園内の至るところにエゾビタキの群れがいました。ほとんど鳴かないので見落とすところ...
Oct 10, 2025


松木小学校の子どもたちと秋の虫さがし
10月3日、松木小学校の2年生が校外授業で長池公園へやってきました。この日のテーマは、 「秋の虫」です。前半は室内で秋に見られる虫についてのレクチャーと観察の注意事項を 説明し、後半は実際に外へ出て虫を探しました。最初は芝生、次に草原と、環境を変えて...
Oct 10, 2025


静岡県生物多様性セミナー登壇
10月2日、静岡県主催の生物多様性セミナーで事例発表者として登壇する機会をいただき、 静岡まで日帰り出張してきました。企業、行政、自然系団体などから80名近い参加があり、 会場には関係者も含めると100名くらいいらしたのではないかと思います。凄い熱気です!...
Oct 8, 2025


連続投稿1000日目
9月30日、日々の自然観察や活動の記録を発信し続けてきた当ブログですが、この投稿で 1000件を達成しました。書き始めた当初は、特に何かを目指していたわけでもないので、 まさか1000日も発信し続けることになるとは、想像もしませんでした。感慨深いです。...
Oct 1, 2025
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