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黒葉のネコハギと葉黒草

12月2日、皆さんは、“黒葉のクローバー”ことブラッククローバーをご存じでしょうか?

シロツメクサの園芸品種で葉の縁以外の部分が黒っぽく色付くものです。いかにも園芸品と

いう感じがして、もし野外で見つけたとしても、栽培されていたものが逃げしたのだろうと

思うに違いありません。ところが最近、同じマメ科のネコハギという在来雑草においても、

まるでブラッククローバーのように葉が黒っぽく変色した個体を、2ヶ所で見つけました。

1・2枚目は近所、3枚目は町田市の公園です。普通は葉全体が緑色ですので、別の植物かと

思うほど印象が異なりました。しかし葉の色以外はネコハギそのもの。これは紅葉なのか、

それとも、始めからこのような模様なのか?皆さんもぜひ黒猫ちゃんを探してみて下さい。

一方、こちらは先日、八王子市の西寺方町で出会った結実期のハグロソウです。枯れ始めた

葉が黒ずんでいてハッとしました。“もしや、これがハグロソウの名前の由来なのでは?”

これまでハグロソウは花の時期しかちゃんと見たことがなく、その頃の葉は深緑色なので、

全然黒くないのになぜハグロソウなのだろうと不思議に思っていました。図鑑などを見ても

葉が黒っぽいから、あるいは、花の模様をお歯黒に例えた、などの解説しかなく、いまいち

ピンとこなかったのです。ハグロソウは葉が萎れるときに黒くなる、名付け親はその性質に

ひょっとしたら気が付いていたのかもしれません。そうだとしたら、なるほど納得ですね!

その横には、ハグロソウと同じキツネノマゴ科に属するキツネノマゴが群生していました。

こちらは葉が鮮やかに紅葉しています。ハグロソウのように黒く色付いた葉はありません。

本日の登場人物の花姿を載せておきます。順にネコハギ、ハグロソウ、キツネノマゴです。

花期を終えた雑草にもう一度注目してみると、知られざる“秋の顔”に出会えたのでした。


 
 
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