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ノハナショウブとヒメコウゾ

6月7日、梅雨入り前の長池公園ではジュンサイの開花を今か今かと心待ちにしていますが、

その前にノハナショウブが咲きました。園内のハンノキ林自生由来の個体群が中庭の水鉢や

築池の水辺などで見頃です。アヤメの仲間ではもっとも開花が遅い種類といえるでしょう。

草原性のアヤメは花に綾目模様があり、池沼の水中に生えるカキツバタは花に白い筋が入る

のに対し、湿地や湿った土手を好むノハナショウブは花に一筋の黄色い模様が入ります。

菖蒲田でおなじみの花菖蒲の原種とのことですが、都内での自生地はごく限られています。

長池公園ではもともとの自生地の環境が悪化しており、保護増殖を試みています。それらを

園内各所に定植することで、梅雨の水辺景観を彩る存在として一役買ってもらっています。

こちらは珍しいものではありませんが、あちこちで目に付くのでご紹介します。キイチゴと

よく間違えられるヒメコウゾの果実です。桑の実にも似ていますが、熟しても黒くならず

写真の朱色の状態で完熟しています。いかにも美味しそうな見た目。食べてみるとちょっと

口の中がイガイガするのであまりおすすめはしません。キイチゴの仲間や桑と比べてあまり

注目されないものの、見た目に美しいだけでなく、イワサキケブカカミキリという珍しい

甲虫が枯れ枝にいるので、私にとっては気になる木の一つです。イワサキケブカカミキリ

おまけ。すっかり恒例イベントとなった「のうちのマルシェ」が堀之内こぶし緑地で開催

されました。私は行けなかったのですが、今回もたくさんの来場者で賑わったようです!


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