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満開のアワブキとマニアックな草花

更新日:4 時間前

5月25日、先週1週間の巡回清掃や現場作業の折に出会った植物をいくつかご紹介します。

陽光台緑地(大塚ぼうげ公園付近)では、アワブキの花が満開でした。アワブキといえば、

アオバセセリやスミナガシといった美しい蝶の食草として知られていますが、花はあまり

注目されません。これほど見事は花付きのアワブキには滅多に出会えないので幸運でした。

堀之内沖ノ谷戸公園の閉鎖管理区域内ではサイハイランの花がひっそりと咲いていました。

同行した市の職員の方々も「言われないと気付かないけれどよく見ると美しい!」と絶賛。

サイハイランの咲く時期、薄暗い林床には下草が生い茂り、藪蚊の大群が待っています。

苦労の末に出会えるからこそ、開花に巡り合えるといっそう得をした気分になるものです。

草刈りで訪れた堀之内洗馬川公園の芝生には、セッカニワゼキショウが咲いていました。

他のニワゼキショウの仲間よりも一寸小ぶりで純白の花は“雪花”の名前がピッタリです。

数年前まで、由木周辺で見られる場所はごく限られていましたが、あっという間に広まり、

今となっては各地の広場で目にします。どうやら、砂質の芝生がお気に入りのようです。

そこから大栗川に出てすぐの堤防草地には、珍しいオオマツバウンランの花が咲き残って

いました。以前、堀之内沖ノ谷戸公園などにも発生したことがありますが、神出鬼没です。

よく目にするマツバウンランとの違いは、花の中央がほとんど白くならず全体的に青紫色で

あることと、横から見た時に長く飛び出した距が目立つこと。また、花は少し大ぶりです。

その周囲にはイネ科の外来雑草、ムクゲチャヒキが穂を揺らしていました。似たような種が

多くて識別は難解ですが、一度見分けられると遠目からでも種名がわかるようになるもの。

ムクゲチャヒキは名前に反して毛が目立ちません。でもよく見ると葉身に短毛があります。

近縁のスズメノチャヒキと比べて少ないものの、各地に分布することがわかってきました。

今回はマニアックな植物ばかりで恐縮です。記事にするはどうかとも思いつつ、備忘録と

して記録に残しておきます。身近な雑草ほど案外知られていないものです。ぜひご注目を!

おまけ。メディアなどでもおなじみの若手昆虫写真家、法師人響さんを講師にお招きして、

「小さな昆虫の知られざる世界!虫とり観察会」が開催されました。昆虫観察の達人だけ

あって、法師人さんの“技”と“知識”に参加者の皆さんも夢中!大盛り上がりでした。

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