冬の自然観察事始め
- ひとまちみどり由木 指定管理者
- Dec 21, 2025
- 3 min read
12月17日、講師の仕事で、東久留米市の落合川遊歩道と南沢湧水群を散策してきました。下見では主に水辺に注目
していたためにちゃんと見ていなかったのですが、遊歩道にはハリグワやギンドロ、アブラチャンなど、ユニークな
樹木が色々と植栽されていました。それらの冬の姿を観察するだけでも、十分に楽しめてしまう散策コースでした。
しかし、なんといってもこの日の主役は冬越しする生きものたちです。一行は、この時期になると、樹皮や葉っぱ、
樹名板など色々なものをめくっては、生きものが潜んでいないか確認せずにはいられません。私がそんなことばかり
繰り返しているのが、皆さんにもまんまと伝染ったようです。お昼休憩の時間には、ベンチの前のケヤキの樹皮裏を
チェックし始めました。1~5枚目は同じ1本のケヤキ樹皮下から見つかった生きもの。順にトホシクビボソハムシ、
モンクチビルテントウ、ムツボシテントウ、ヒメコバネナガカメムシ(※左端はヒレルクチブトゾウムシ)、そして、
それらに比べるとひときわ大きな体のヒゲジロハサミムシです。6枚目は、ムクノキの樹皮下から複数匹見つかった
ナミガタチビタマムシです。ケヤキ樹皮下では、これとそっくりのヤノナミガタチビタマムシをよく見かけますが、
食樹の異なる本種はエノキやムクノキの樹皮下を主な越冬場所にしているのだとか。なお、トホシクビボソハムシは
じつは当ブログ2回目の登場になりますが、私の記憶からはすっかり抜け落ちていて、「初めて見るハムシかも!」と
興奮していました。記憶よりも記録のほうが正確であることを痛感します。トホシクビボソハムシとエグリグンバイ
ヒノキの樹皮下にはおなじみのトゲヤドリカニムシがいました。特徴的な姿はサソリを連想せずにはいられません。
最近知ったのですが、名前にある“ヤドリ”の意味は、移動能力に乏しいヤドリカニムシの仲間が近くに舞い降りた
昆虫(ハチやハエ)の脚に、触肢のハサミを使ってぶら下がり、遠くまで運んでもらうという習性が由来だそうです。
いつか、昆虫にぶら下がって“当てのない旅”に繰り出すヤドリカニムシの姿をこの目で見てみたいと思いました。
道中、シラカシの葉裏で越冬中のウラギンシジミやエノキの葉裏で冬越し体勢に入ったゴマダラチョウの幼虫なども
観察できました。この時期は、生きものの気配があまり感じられないぶん、見つけたときの感動も特別なものです。
ガイドしながらの撮影が難しいため、写真を掲載できるのは小さな生きものばかりですが、野鳥も色々いましたよ!
1枚目のヒドリガモの写真はお気に入りです。空気を読まず、激しめに羽ばたく雄と、迷惑そうな雌にご注目下さい。
もちろん、水生植物(ナガエミクリ、イケノミズハコベ、セイヨウミズユキノシタ)もしっかりと観察。特に外来種は
他の流域でも見かけることがあるかもしれないので、一度でも野生下で実物を見ておくことがとても重要なのです。
最後は、冬ならではの造形美をご紹介しましょう。タコノアシ(足)とクズのお顔、トックリ(徳利)バチの古巣です。
毎月開催しているこの講座、今年も楽しく無事に終えることができました。来年も良い出会いに恵まれますように!





































