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ノアズキの腺点

更新日:9月6日

9月1日、インターンシップ中休みのため、自然館で事務作業や来客対応に集中できました。

自然館中庭では、いつからかノアズキの花が満開になっています。東京都では絶滅寸前の

状態となっている希少植物であり、この個体群もだいぶ前に来園者からお譲りいただいた

ものです。中庭での旺盛な広がり方を見ている限り、なぜこのような植物が姿を減らして

しまったのかちょっと不思議なくらいです。よく似たヤブツルアズキは園内にも自生して

いて、ノアズキよりも少し遅れてこれから開花が見られることでしょう。ヤブツルアズキと

ノアズキは葉の形や大きさから容易に見分けることができますが、決定的な違いの一つに

腺点の有無が挙げられています。ノアズキの茎や葉には腺点が多数見られるというのです。

そこで、今回は腺点の様子をちゃんと確かめてみることにしました。まず、肉眼では全く

わかりません。仕方なくルーペで見てみると・・何とか確認できました。マクロレンズで

撮影した画像を拡大すると、ようやくはっきりとオレンジ色の腺点が浮かび上がりました。

もっと目立つものかと思っていたので、野外での観察時にはよほど目が良くないと確認でき

ないかもしれませんが、確かにノアズキは至るところに腺点が散りばめられていましたよ!

近くにヤブツルアズキもつるを伸ばしていたので、茎と葉裏を拡大して撮影してみました。

このとおり、腺点は一つも見当たりませんでした。そして茎の毛がパサッパサッと疎らに

生えているのも特徴的で、ノアズキとはだいぶ印象が違っていたのは新たな発見でした。

じつは、腺点はノアズキだけでなく、トキリマメやタンキリマメにも見られるそうなので、

今度はそれらも観察してみたいと思います。それにしても何のための構造なんでしょう?

おまけ。里山サポーターの高校生Mさんが、新たにヤマグワの樹名板を作ってくれました!

 
 
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