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タシロラン開花中

7月6日、先月末頃から各地よりタシロランの開花の知らせが届いています。長池公園でも、

長池小学校入口バス停付近の林縁や自然館から芝生広場へ下りる園路沿いの手すりの下など

数ヶ所に発生するポイントがあるので、そろそろかもと思って4日の午後に見てきました。

長池小学校入口バス停から少し林の中へ入った辺りの地上に、17個体が開花していました。

それよりもずっと手前、歩道のすぐそばにも1個体が開花中。別のスタッフが、どちらにも

目印の棒を立てておいてくれましたので、観察される方はそれを頼りに探してみて下さい。

私は美しい野生ランよりもその辺の雑草のほうが魅力的だと思うのですが、どうもこの手の

珍妙な種類は根強いファンが多いようで、毎年のように発生状況や生育地を尋ねられます。

これだけファンが多いと、私たちスタッフよりも先に来園者の誰かが見つけて教えて下さる

こともしょっちゅうあり、それはそれでありがたいものです。ところで、このタシロランは

葉緑素を持たず地中の菌からの栄養に依存して生きる菌従属栄養植物の一つ。このような

植物は光合成から脱却し、別の方法でエネルギーを獲得しているため、薄暗くて腐食土が

堆積したような環境に発生します。野生動物になった気分でそういう場所をうろうろすれば

意外と簡単に出会うことができるのです。由木地区にもあちこちに生育地がありますよ!

ただし難点もあって、タシロランの生える場所はたいてい藪蚊の大群が飛び回っています。

私は蚊に刺されない(刺されても腫れない)ので気になりませんが、特に刺されやすい方は、フル装備で虫よけ対策を万全にして立ち向かう必要があるでしょう。覚悟はいいですか?

珍しくもなんともないからか、ほとんど注目してもらえない草花も紹介しておきましょう。

ウツボグサ、ナワシロイチゴ(実)、オオヒヨドリバナです。ナワシロイチゴの実は酸味が

強めですが、生食できます。甘酸っぱい味が好みという方はぜひ一粒、ご賞味下さいね!

そろそろヤマユリも咲く頃でしょうし、里山らしい林縁植物が楽しい季節の幕開けです。

おまけ。半月ほど前に水辺で拾い、財布に入れたまま忘れていたアオサギの羽毛がひらり。

他の鳥の羽だったらとっくに折れていたと思います。サギの羽は柔らかくてしなやかです。

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