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アフリカフウチョウソウと秋分蜂

9月18日、来客の予定が立て込み、スタッフ総出でバタバタ。私は東京都環境科学研究所と

筑波大学大学院の方々によるハンノキ湿地の湧水調査に同行しました。都内各所の湧水地で

水質を調べているそうです。蒸し暑く蚊も多い中の藪漕ぎで汗だくに!お疲れさまでした。

午後からは、別所小学校へ出張してきました。7月に続き二度目となるおおぞら学級向けの

雑草の出前授業です。長池公園で採取してきた雑草を両手いっぱいに抱えて、学校に到着。

校門から駐車区画へ向かう途中、またしても車窓からレアな雑草を見つけてしまいました。

淡いピンクの花に細長い果実、葉は柄の無い3つの小葉からなる3出複葉が互生しています。

フウチョウソウ科(クレオメ)の一種、アフリカフウチョウソウです。由木地区では以前、

堀之内東山の緑化法面に出現したことがありましたが、以降は所在不明となっていました。

名前のとおり熱帯アフリカ原産の外来種で、国内へは東南アジアを経由して渡来したものと

推測されています。同じ仲間のセイヨウフウチョウソウと違って、本種は鑑賞用としてでは

なく、ヤシ殻堆肥をはじめとする培養土に種子が混入したことによって広がったようです。

タマザキフタバムグラ、コゴメミズ、コバノニシキソウなども同様のルーツが疑われます。

ここでもコニファーの周囲に培養土が敷かれていたので、そこから広がったのでしょう。

種子はアリが運ぶといい、確かに周囲のアスファルトの隙間からも発芽していて納得です。

今は学校内に留まっている彼らですが、これから見かける機会が増えるかもしれませんね!

校内でもう一つ、凄いものを見ました。カラーコーンで近付かないように囲ってある先を

見てみると・・なんとニホンミツバチの大集団が枝に集まっています!分蜂、すなわち、

ニホンミツバチの集団お引越しです。通常、分蜂は春先に見られるので、秋に見られるのは

珍しい現象だと思います。使用していた巣がスズメバチなどに襲われたのかもしれません。

さて肝心の出前授業はというと、こんな感じで賑やかに行われました。取り上げた植物は、

ミズヒキ、キンミズヒキ、イノコヅチ、ノハラアザミ、タイアザミ、アレチヌスビトハギ、

カワラケツメイ、ヤブツルアズキ、ノアズキ、ヌスビトハギ、カヤツリグサ、メガルカヤ。

子どもたちは進んで植物を見て触れて、匂いを嗅いで、違い探しをしていました。前回の

学びが生かされていて、先生方も驚いていました。また、カヤツリグサの蚊帳吊り遊びや

メガルカヤの実験も大好評でした。Yくんに教えてもらった実験を早速、取り入れました!

最後にそれぞれの植物の特徴を発表し合う中で、“オリジナルネーム“も飛び出しました。

時間がなくなってしまい、全ての雑草の特徴をまとめることは叶いませんでしたが、後で

自分たちでまとめて完成したものを見せてくださるそうです。今からとても楽しみです。


 
 
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