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雑草見てある記-その2

8月4日、今日も雑草特集をお届けします。相変わらずマイナーなものばかりですみません。

堀之内番場公園の前を流れる大栗川では、2021年頃まで護岸工事が進められ、親水広場が

整備されました。この年、芝生が養生されたばかりの堤防法面には珍しい雑草がいくつか

発生しました。コアゼテンツキ、イヌクグ、ユメノシマガヤツリ、ノハラツメクサ、

ヨウサイなどです。吹付種子や造成土に混ざって、どこからかやってきたものでしょう。

彼らは他の雑草や外来種に負けてしまったり、結実前に草刈りされたりしてほどなくして

姿が見えなくなってしまうことが多いので、発生した記録をとっておくことが重要です。

また、芝生の張り直しなど、施工後も環境の変化が見られる場合は、その都度、雑草の

発生状況を確認するようにしています。ということで、久しぶりに調査を行ってきました。

北アメリカ原産のオオフタバムグラが小さな群落を作っていました。多摩川の河川敷では

以前から大繁殖しており、侵略性の高さが問題となっている植物です。由木地区においては

これが初確認となりますが、今後、分布を拡大していく可能性が極めて高く、要注目です。

同じアカネ科の外来種はすでに、ハナヤエムグラ、シラホシムグラ、コメツブヤエムグラ、

メリケンムグラ、タマザキフタバムグラなどが由木地区内でも分布を広げつつあります。

西日に当たって黄金色に輝いていたこちらは、ショクヨウガヤツリ(別名キハマスゲ)です。

種子と塊茎の両方で繁殖して増えることから、畑の害草として名高いカヤツリグサの仲間。

全体の感じや生え方はハマスゲ、花序の雰囲気はカヤツリグサにそれぞれ似ていますね。

こちらもあまりパッとしない植物ですみません。同じカヤツリグサ科のクグガヤツリです。

クグガヤツリは日本在来の植物です。主に西日本など、温暖な地域では街中でも普通に

見ることができますが、多摩地域では非常に珍しく、ありそうでなかなか見つかりません。

3枚目のアップを見ると、扁平で光沢のある小穂、やや外曲する細長い鱗片が特徴的です。

もう一つ、由木地区新産の外来種がありました。まだ成長途中のアメリカキンゴジカです。

熱帯アメリカ原産のアオイ科の多年草です。この段階で見分けるのは至難の業ですが、

由木地区内に生育する近縁のキンゴジカとは葉の形が異なっており、間違いないでしょう。

遊歩道沿いの踏んでしまいそうな場所にありますが、草刈りを免れて花を見せてほしい!

東山の造成草地などで記録のある、北アメリカ原産のヒロハフウリンホオズキも開花中。

皆さんおなじみのホオズキの花によく似ています。特徴的な果実も見れたら嬉しいですね!

その他の雑草。順に、ヤナギハナガサ、テリミノイヌホオズキ、タチスズメノヒエです。

外来種と聞いただけで、植物好きの方でもなぜかほとんど聞く耳を持ってもらえないことが

多いのが残念です。その侵入ルートや分布の動向、暮らしぶりなど、観察&考察するのは

とても楽しいものです。それに、見た目も可愛いもの、美しいものが結構あるんですよ!

ちなみに、今日の記事に登場した植物は、全て上3枚の写真の画角内で撮影したものです。

さて、2日続けてマイナー雑草たちにスポットを当ててみました。皆さんもぜひ雑草沼へ!

おまけ。今年も八王子まつりへ出かけてきました。やはり、山車巡行は迫力満点!

個人的に「ホタル、花火、夏祭り」は、夏の夜の三大風物詩として外せません。


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