ススキ原っぱの擬態選手権
- ひとまちみどり由木 指定管理者
- 8月14日
- 読了時間: 3分
8月12日、パークキッズレンジャーの定例活動で姿池周辺の生きもの観察を実施しました。
いつも雑木林での活動が多いので、今月はススキの原っぱに注目してみることにみました。
原っぱでは、草の間にたくさんの生き物が潜んでいました。出会った一部をご紹介します。
まずはこちら。いきなり得体の知れない生きものの登場です笑。葉っぱに付いた鳥の糞かと
思うビジュアルですね。正体はじつはクモなんです。その名もシロオビトリノフンダマシ。
これがクモであること、いや、生きものであることは、きっと知らなければわかりません。
捕まえてみたら、ちゃんと手足が出てきてちょこまか動き回りました。確かにクモでした!
次にこちらをご覧下さい。左はショウリョウバッタモドキ、右はただのススキの茎です笑。
こうして並べてみると、ショウリョウバッタモドキの色合いの持つ意味がよくわかります!
近くでは、今まさに脱皮しているショウリョウバッタモドキも観察することができました。
脱皮殻を見ることはあっても、その瞬間をじっくり観察する機会はなかなか無いものです。
エントリーナンバー3はエビイロカメムシの幼虫です。ススキ草原にいる生きもので、今回
見つけたいと意気込んでいた一つですが、最初に見つけたのはパーキッズの保護者でした。
平べったい体に赤い縁取り。この不思議なビジュアルにもじつはちゃんと理由があります。
その理由がこちらです。左はエビイロカメムシ、右はススキの葉に付いたダメージ痕です。
ススキの葉には、ダメージ痕と呼ばれる傷付いた箇所にできる模様が各所に見られますが、
エビイロカメムシの幼虫は、おそらくこの模様に擬態をしているのだと考えられています。
エビイロカメムシの成虫もいました。成虫は厚みのあるごく普通のカメムシスタイルです。
大人になると、もう擬態をしなくても自ら身を守る術を心得ているということでしょうか。
シロオビトリノフンダマシ、ショウリョウバッタモドキ、エビイロカメムシの3種の擬態、
ひとえに擬態といっても、その対象や方法はじつにバラエティに富んでいて面白いですね!
さて擬態の話はこれくらいにして、その他に出会った生きものもいくつか。まずはこちら。
ススキの葉を食べ荒らしている犯人はハネナガイナゴの集団です。雄と雌が、葉っぱの上で
睨めっこしています。と思った次の瞬間、雄が飛び乗りました。お見合いだったのですね!
パーキッズのYくんが長池公園では珍しいマダラバッタを捕まえてくれました。(1・2枚目)
3枚目以降は、チョウセンカマキリ、モンクチビルテントウ、ヨツボシクサカゲロウの卵、
イラガの繭です。一つの場所でじっくり観察すると、色々な生きものに出会えましたよ!
そうそう、ススキの根元では、早くもナンバンギセルの花(1枚目)が咲き始めていました。
活動の様子です。何を隠そう、私が一番生き生きしているというツッコミはさておいて・・
生きもの観察カードも一生懸命描いてくれています。成果は早速、自然館に掲示しました。
日中は雨がパラつきましたが、おかげで暑さも少し和らいで、有意義な活動となりました。
おまけ。先日ご紹介したガビチョウの巣。4羽目のヒナも無事に孵化して賑わっています!











































































