秋川丘陵の動植物
- ひとまちみどり由木 指定管理者
- 7月20日
- 読了時間: 2分
7月16日、牧野標本館主催の第12回ハーバリウムスタディで、秋川丘陵を歩いてきました。
専用のスマホアプリを活用した本格的な植物調査です。東京都主導で、都内全域に生息する
動植物の一斉調査が、市民参加型調査と専門家による調査の両輪の体制で進められており、
私もいくつかのプロジェクトに参加しています。現地での調査会は久しぶりの参戦でした。
業務の都合でスタートには間に合わず、広徳寺駐車場に先回りして一行と合流することに。
現地に着くと早速、見事なヤマユリの群落が出迎えてくれました。斜面に垂れ下がるように
いくつもの花を咲かせる姿は圧巻です。長池公園の群落とは、また違った趣がありました。
無事に一行と合流した後、秋川に沿った丘陵地の林道を歩きました。シダ植物は次の機会に
まわすとして、記録した種子植物のうち一部を写真でご紹介します。ナガバノヤノネグサ、
ハグロソウ、ヒメヤブラン、ミヤマタムラソウ、ミゾホオズキ、タカネマスクサ、イケマ、
ウチワドコロ、ツヅラフジ、カヤラン、ツルニガクサ、ヤマニガナです。ウチワドコロは
東京都内では希少なつる植物。他の類似の種類とは、葉裏に毛が生える点で区別できます。
昆虫も色々出会いましたが、中でもトンボはよく目に付きました。翅のべっこう色が美しい
ミヤマカワトンボは日本最大のカワトンボ類です。この子に遭遇すると、渓流に来たことを
実感します。同じ“深山”の名を冠しながら、平地から丘陵地の草原でも普通に見ることが
できるミヤマアカネも、行く先々で姿を現してくれました。3枚目はマユタテアカネです。
尾根の草地にはクルマバッタがいました。由木地区で見かけるクルマバッタは緑色のタイプ
ばかりですが、ここは褐色型がほとんどでした。色の違いは環境なのか、それとも地域性?
秋川沿いの小径ではこんな出会いも。オニグルミの枝にいたのはヒヨドリの巣立ち雛です。
手の届きそうなところにいましたが、もちろん手は出しません。きっと近くには親鳥がいる
はずですし、顔はまだ幼くても、羽は生え揃っており、自力で生きていけることでしょう。
調査会は、詳しい皆さんと一緒に未踏の地を探索し、あーだこーだと議論しながら植物を
記録していく楽しい学びの時間です。単独での調査も良いですが、インプットは大事です!











































