妖美なツクバトリカブト
10月22日、今年は残念ながら長池公園(第二デッキ)のツクバトリカブトの開花が確認できませんでしたが、近隣の
都立小山内裏公園(内裏池近く)で保護されている個体群にちょうど花盛りのタイミングで出会うことができました。
トリカブトは、その毒性の強さから、名前だけはとてもよく知られています。また、山歩きをされる方にとっては、
トリカブトの花を見る機会は少なくないと思います。しかしながら、身近な里山にも自生していることは、ほとんど
知られていないのではないでしょうか。多摩丘陵の雑木林に自生するトリカブトの大半は、ツクバトリカブトという
種類。花柄や葉の両面に屈毛が生えていること、写真でもわかるように葉の切れ込みがとても深いことが特徴です。
全草が猛毒だとわかっているからなのか、林の中で青紫色に輝く特徴的な形の花に、ただならぬ妖美さを感じます。
絶対に真似をしてはいけませんが、植物を覚え始めてすぐの頃、葉をひとかじりしてみたことがあります。(※すぐに
吐き出しました。)葉1枚だけでも、非常に刺激が強く、痺れるような苦みがありました。この時点で、野生動物すらも
すぐに吐き出してしまうに違いありませんが、それでも誤食による事故が未だに後を絶たないのは、芽出しの時期に
同所的に生えているニリンソウなどに紛れて摘んだのに気付かず、調理してしまうことが要因の一つなのでしょう。
・・ということでこの日は講師の仕事で南大沢から小山内裏公園を経由して多摩境へ抜けるルートを散策しました。
ツクバトリカブト同様に保護されたコシオガマが開花していたり、道ばたの草むらをノコンギクが彩っていたりと、
10月ならではの草花を愛でることができました。野菊の仲間は群れてこそ、その魅力を発揮するように思いますね。
驚いたのは、まだクズの花が咲き残っていたことです。ちゃんと“ファンタグレープ”の香りも漂ってきましたよ。
花序の上の方の蕾をよく見ると、フケのような白い点が複数付いています。拡大するとウラギンシジミの卵でした!
サービスセンター前の花壇は相変わらずとても豪華で、多くの昆虫たちが集まっていました。ヒメクロホウジャクと
ツマグロヒョウモンが近くまでやってきました。花の少ないシーズン、虫たちにとってはありがたいスポットです。
小山内裏公園をはじめ、近隣の公園には、長池公園とはまた違った魅力がたくさんあります。ぜひお出かけ下さい。
おまけ。近隣の公園といえば、11月10日に上柚木公園で共同企画の観察会を行います。参加をお待ちしています!



