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変わりゆく田園風景

  • 31 minutes ago
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4月23日、講師の仕事で都立長沼公園周辺を歩きました。この4月から開講の講座、初めて顔を合わせるメンバーと

楽しく旬の植物や生きものを探しながら、初心に帰って観察の視点や見分けのポイントなどをレクチャーしました。

長沼駅周辺は、この20年間ですっかり景観が変わってしまいました。かつては田んぼが何枚もあり、キジやカエルが

顔を出し、サクラタデの花が畔を彩っていました。また、田起こし前の水田には一面のレンゲ畑に混ざって、今では

珍しくなっている水田雑草のセトガヤやコオニタビラコがそこここに咲いており、観察に夢中になるあまりなかなか

公園へ辿り着かなかったものです。多くの田んぼは耕作転換によって畑地に改変され、そのタイミングで水湿地性の

植物が数を減らしました。そして近年は土地の売却や整地、宅地化が急速に進み、農地自体がほとんどありません。

わずかに残された農地には、オグルマ、クロカワズスゲ、ヒメミソハギ、アズマツメクサなどがかろうじて生育して

いる場所もありますが、それらも近い将来はどうなるかわかりません。水田雑草や畔草地に生育する草花のように、

人の営みに強く依存して生きてきた植物ほど、その変遷による影響を受けやすいといえます。身近な存在であっても

いち早く姿を消してしまうのです。暮らしとともに、農地の片隅で生きてきた彼らをどうしたら守れるでしょうか?

公園に隣接する湿地に、ゲンゲ(レンゲソウ)やカズノコグサがまとまって咲いていました。かつての田園風景を回顧

しながら写真を撮っていると、ナミアゲハが吸蜜に訪れました。差し出した指に止まってくれたので記念にパチリ。

さて、公園内の雑木林は新緑が美しく、たくさんの里山植物が出迎えてくれました。順に、オオバウマノスズクサ、

ホタルカズラ、ハンショウヅル、ツリバナ、スミレ、ヤマツツジ、ムラサキシキブとヤブムラサキの葉っぱくらべ、

オジロアシナガゾウムシです。途中から雨が降り出しましたが、そんなことも気にならないほど素敵な時間でした。

おまけ。日野市内の住宅地の一角で、外来種のバルカンノウルシを発見。都内でも見かける機会が増えてきました。

 
 
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