ミヤマアカネが教えてくれること
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8月14日、大塚なかおね公園の大塚団地に面した外縁部には、水が染み出して湿った一角があります。この場所は、
通りがかるたびに車を路肩に停めてチェックしています。というのも、1990年代前半くらいまでヤブムグラという
希少植物がこの付近にまとまって生えていた記録があるからです。地形や環境は当時と大きくは変わっていないはず
ですが、少なくとも私たちが同公園を管理するようになった当初より、すでに姿が見えなかったことから、草刈りが
繰り返されるうちに消滅した可能性が高いと思われます。間違ってまた再生してくれたりしないかなぁ・・といつも
つい、ダメもとでこの場所に立ち寄ってしまうのでした。この日もがっかりして車に戻ろうとすると、1匹のトンボ。
翅にべっこう色の帯が入っているのが特徴のミヤマアカネです。由木地区周辺ではまだそれなりに見かける種類では
ありますが、減少傾向にある赤トンボの一つでしょう。細い流れのそばの明るい草むらなどを好み、前から生息して
いた場所であっても、流れの水量が極端に減ったり周囲が鬱蒼としてきたりするとパタリと姿を消してしまいます。
ミヤマアカネといえば、数年前から市民ボランティアの手で少しずつ環境再生を進めている民有緑地の流れのそばで
ミヤマアカネを確認したと、市の職員から嬉しい報告がありました。手入れを始める以前の荒れ果てた樹林の状況を
知っているので、手を入れることで再び生物多様性の豊かさが取り戻されていくさまは、とても感慨深いものです。
過去の調査記録が存在しない場所では、こうした一つ一つの発見を見逃さないようにしてその場所のポテンシャルの
把握に努めることが大切です。次に、ミヤマアカネが定着してくれるには、どんな状態を維持する必要があるのか、
どんな環境を目指していけば良いのか、そうやって具体的なビジョンを持つこと。これこそが順応的管理ですよね!
さて、話を戻しましょう。ヤブムグラは今回も見つからなかったものの、新たにコバノカモメヅルを確認しました。
この手のつる性の植物は、草刈りのタイミングによる消長が著しいので今まで見逃していたようです。消える植物が
あれば新たに現れる植物もある・・これは特に都市域の緑地では当たり前のこと。やはり大事なのは記録なのです。
おまけ。今週末16日の午後、夏休み企画として申し込み不要のワークショップ「公園の木の枝で工作をしよう!」が
自然館展示室1で開催されるそうです。4歳から大人の方まで参加可能で、夏休みの自由研究にもおすすめですよ~!



