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ナキイナゴと宮上中学校職場体験最終日

7月11日、所用で松が谷方面の公園緑地へ出かけた帰り、道路沿いの造成草地が気になって

車を停め、外から覗いてみました。ススキの原っぱは、いかにも生きものがたくさん潜んで

いそうな雰囲気です。目を凝らすと、ススキの葉に数匹の黄色い昆虫が止まっていました。

近付いてみると、正体はナキイナゴでした。ナキイナゴはその名のとおり、6月頃から雄が

盛んに発音を繰り返すバッタ類です。脚を翅に擦り付けて「ジジジ・・」と音を出します。

どこにでもいそうなものなのですが、自然草地の減少とともに数を減らしているそうです。

東京都南多摩では準絶滅危惧種に指定されています。ここ松が谷は、造成地や緑地の法面に

ススキ草地が点々と存在するため、ナキイナゴもまだ生息しています。嬉しいことですね。

ナキイナゴの雄が音を出す様子は、一昨年の記事をご覧下さい。ハッカハムシとナキイナゴ

霧雨の中、フェンスに絡んだヤブガラシにはウグイスナガタマムシがじっとしていました。

ススキの生えていない裸地の部分に数多く生育していたピンク色の花は、法面の吹付種子に

由来するキダチコマツナギです。新しく造成して作られた緑地や法面でよく目に付きます。

在来種のコマツナギと比べてずいぶんと大きくなり、花穂はより細長くて塔状に伸びます。

さて、この日は朝の消火器訓練への参加体験から始まった、宮上中学校職場体験の最終日。

はじめは雨模様につき、自然館内で缶バッジ製作や工作コーナーの掲示作成などに励んで

いましたが、雨が止んだタイミングで屋外へ。姿池の水抜き清掃に取り組んでくれました。

上流の築池からの越水とともに流れ込んできた外来水生生物も駆除することができました。

成果はブルーギル48匹、オオクチバス62匹、アメリカザリガニ2匹など。在来の生きものは

ヨシノボリをはじめ、オオヤマトンボやシオカラトンボのヤゴなどを確認できたそうです。

あっという間の3日間、様々なお仕事を体験していただきましたが、どんな作業もとても

意欲的に楽しく取り組んでくれてほっとしました。スタッフの皆さんもお疲れさまでした!


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