コツバメと植物観察会
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3月21日、小山内裏公園主催の植物観察会で講師を務めてきました。私にとっては、学生時代に足繁く通って植物を
勉強した思い入れのあるフィールドです。当時はまだ開園前なので管理者はいませんでしたが、現在は公園の管理や
自然環境の保全に精通した東京都公園協会のレンジャーが常駐しています。そのおかげで現在でも生物多様性豊かな
谷戸環境が保たれており、四季を通じてとても魅力的な場所です。春爛漫の園内をレクチャーしながら廻りました。
事前の下見では、代わる代わるアセビの花を訪れる蝶たちを観察しましたが、この日は春の使者、コツバメが出現。
ツバメの子ではなくシジミチョウの仲間です。翅を閉じて止まるのが特徴で、青く美しい表側は決して見せません。
裏側は地味なチョコレート色で、止まると背景に溶け込んでしまいます。体が毛深くて、ぬいぐるみのようですね!
コツバメは“スプリング・エフェメラル(春の儚い命)”と呼ばれていますが、植物界のスプリング・エフェメラルと
いえばこちらでしょう。鮎の道沿いに群生しているカタクリです。よく晴れていたので花びらがしっかり反り返り、
まさにカタクリらしい出で立ちで出迎えてくれました。カタクリのネクターガイドは、桜の花びらのような特徴的な
模様です。メインの群落から園路を挟んだ反対側にも開花していたので、間近で花の中まで見ることができました。
植物観察会のもう一つの目玉が早咲きのサクラ類です。特に、保護に力を入れておられるタマノホシザクラは見事で
特徴的な星形の萼と半開して下向きに咲く花を堪能しました。3枚目は公園の南西側に多く分布するヤブザクラです。
どちらの種もエドヒガンとマメザクラの自然交雑に起源する野生種の桜で、分布が限られるとても希少なものです。
そのルーツや見分け方などについては、以前のまとめ記事をご覧下さい。マメザクラ✕エドヒガン雑種群の見分け方
観察会で印象に残った出会いを二つ紹介します。一つは春を代表するキノコ、アミガサタケの仲間です。この仲間が
発生しているのを見つけると嬉しくなります。いつも出会いは偶然。種名はアシボソアミガサタケと推定されます。
もう一つは今回の参加者の中で唯一の小学生、Yくんが見つけてくれた一風変わったオオイヌノフグリの奇形花です。
オオイヌノフグリは合弁花で、ふつう、花は4つに裂けていますが、これは下側の小さな1片がさらに2つに裂けて、
全部で5つに裂けています。このあと、彼はさらに6裂するものも見つけていました。小学生にして恐るべき観察眼!
普段から雑草をよく観察していて、その花がどのような形態であるか熟知しているからこそ、このような変わり者が
パッと目に飛び込んでくる=見つけられるわけです。自然観察の醍醐味を早くも体得していて、素晴らしいですね。
3月21日は「スリー・ツー・ワン」の語呂で“はじまりの日”。私も今日から奇形花探しをはじめたいと思います。
下見と観察会当日に撮影した動植物をいくつかご紹介。順にミミガタテンナンショウ、クサボケ、タチツボスミレ、
ダンコウバイ、キブシ(雌花)、フサザクラ、コブシ、ウワミズザクラ、セイヨウミツバチ、ツクバトリカブト、
トキワトラノオ、ニホンノウサギ(糞)です。草木の花や芽吹き、動き始めた昆虫など、様々な対象を観察しました。
貴重な三連休の中日にご参加いただいた皆さまに感謝致します。またぜひどこかのフィールドでお会いしましょう!































































