10月9日、雨模様でしたが、自然館中庭ではホシホウジャクが元気に飛び回っていました。
多くの昆虫は雨に打たれ弱いので、高速飛行で雨を物ともしないホウジャク類にとって、
花を独占できる絶好のチャンスだったのかもしれません。雨の日の観察は発見の連続です!
さて、こちらの写真をご覧下さい。自然館スタッフが長池公園の園内で捕獲したものです。
先週、私が容器から出して撮影している最中に脱走してしまい、事務所の空調機の下に
入ったきり行方不明になっていたのですが、今日無事に机の上で再発見されました。ふぅ。
まずびっくりしたのがこの色合いです。全身が黄色、いや黄金色と表現されるでしょうか。
このような色のカマキリ、オオカマキリなどの種類ではごく稀に見つかるそうです。
色彩変異の一種ということなのでしょう。さらに驚くべきは、ムネアカハラビロカマキリと
いう種類であったことです。中国産竹ぼうきとともに卵嚢が持ち込まれ、定着したとされる
外来種で、在来種のハラビロカマキリよりも胸部が長く、前脚の突起の様子や腹側の色も
異なっています。長池公園や周辺地域でも見かける機会が増えてきており、在来種との
競合など、その影響が懸念されているところです。ムネアカハラビロカマキリは通常は
緑色なので、このカラータイプはひょっとするとかなり珍しいのではないでしょうか?
こちらが普通のムネアカハラビロカマキリです。緑と胸の赤のコントラストが目立ちます。
黄金のカマキリは脱走歴のある“要注意人物”なので、顔のアップも撮っておきました。
ところで、雨の日の自然館はお客さんも少なく、穏やかに過ごすことができて穴場です。
窓ガラスはハロウィン仕様に。そして、新しい展示もこっそり登場していますよ!