9月23日、セミの声は聞こえなくなり、日中もだいぶ涼しさを感じるようになりました。
今日は堀之内番場公園で、ゆぎねっと結主催「みんなのマルシェ」が開催されました。
私は残念ながら定休日で参加できなかったのですが、大盛況だったようですよ!
さて、こちらは相変わらず、今日も自然観察の話題を提供してまいります。
各地の公園で見られるコブシの果実(集合果)ですが、赤い種皮に包まれた種子(実)が現れ、
目立つようになりました。同じタイミングで周囲の袋の部分は黒く色付きます。
赤と黒の組み合わせは、鳥の目を引く“二色効果”。美味しそうに見せる意味があります。
私はコブシの実を実際にかじってみたことがあるのですが、とても苦くてまずく、
食べられたものではありませんでした。にもかかわらず、鳥やケモノには好評のようです。私がこれまでにコブシおよび同属のホオノキの実を食べる様子を観察できた生き物は、
アオゲラ、コゲラ、ヤマガラ、シジュウカラ、キビタキ、メジロ、ヒヨドリ、キジバト、
ハシブトガラス、そしてハクビシン。美味しくなかっただけに、これだけ多くの生き物が
夢中で食べている姿は意外でした。(※コブシよりもホオノキのほうが人気でしたが・・)
ところで、実を引っ張り出そうとすると面白い現象が起きます。糸を引いて伸びるのです。
この糸は珠柄(しゅへい)といって、道管が通っており、へその緒のような役割を果たして
いるといいます。しかしながら、珠柄が伸びる理由はまだ明らかになっていません。
しかも、自然状態ではこの“納豆”や“でんでん太鼓”のような姿にはならず、あくまで
無理やり引っ張った結果としてのみ、ぴろーんとぶら下がります。謎ですねぇ。
コブシの木のすぐそばの芝生で、もう一つ面白い植物を見つけました。
植物というより、“ラーメン”などの麺類をひっくり返してこぼした痕のように見えます。
その正体は、アメリカネナシカズラという北アメリカ原産の寄生植物です。
寄生根を出して様々な植物に寄生し、養分を吸収、宿主となった植物は枯れてしまいます。
光合成を行わないので葉緑素が無く、寄生後は地中の根すらも無くなる性質があります。
そんなエイリアン植物であるアメリカネナシカズラですが、由木地区ではそれほど大きな
脅威にはなっておらず、造成草地や河川敷で時々見かける程度に留まっています。
今日のおまけ。避暑を終えて高地から戻ってきたアキアカネと、花盛りのイタドリです。