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立春のタテジマカミキリ

2月3日、暦の上では立春ですが、まだ風は冷たく、春を感じられるのは先になりそうです。

今日の里山保全隊活動は、先週に引き続き第二デッキ対岸の林床斜面のササを刈りました。

静寂に包まれた雑木林に、カマを振る“カサッカサッ”という音が心地良く響きました。

ポツンと刈り残されたハリギリの幼木にふと目をやると、幹の上の方にタテジマカミキリを

発見しました!見事な擬態で成虫のまま越冬するカミキリムシの仲間です。長池公園では

なぜか夏に見ることが多く、越冬中の姿は久しぶりに出会いました。幹をかじって窪みを

作り、そこへ埋もれるようにしてしがみ付いています。長い触角は幹に沿ってピンと伸ばし

本当にうまいこと隠れており、その姿は何度見ても感激します。夏場はヤマウコギやウドの

葉上や枝で見かけますが、冬期にはハリギリのほか、カクレミノやタラノキに止まって越冬

するのをこれまでに見たことがあります。いずれも本種の食樹となるウコギの仲間です。

遠景です。小鳥に見つかりにくいだけでなく、トゲが守ってくれているかのようですね!

園内にはハリギリの幼木がたくさん生えているので、他の個体も探してみたいと思います。

お菓子休憩の間、ヒノキの樹皮下に潜り込んで冬越しをする昆虫たちを探してみました。

先週には何匹も見つかったトゲヤドリカニムシは不在でしたが、アオモンツノカメムシ、

ムナビロオオキスイ、ミヤマオビオオキノコなどが潜んでいました。お邪魔しました!

ここは1週間前に朽ち木で越冬するイシハラカメムシを発見した場所。冬越しをする昆虫の

ホットスポットになっていることを改めて確信しました。意識をしなければ、この空間が

生物多様性を保全する上で重要な環境であることなど、全く気が付かなかったでしょう。

最後に里山保全隊の皆さんの雄姿をお届けします。全体を写すのがなかなか大変です笑。

おまけ。ササを刈っていたメンバーが、ニホンアナグマの古い巣穴を発見してくれました。

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