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擬態するシダ

1月6日、12月に堀之内沖ノ谷戸公園で見つけたアカハナワラビに変化がありました。

アカハナワラビは、牧野富太郎氏が1916年に発表したことでも知られる冬緑性のシダ。

日本固有種ではありませんが、「Botrychium nipponicum Makino」の学名も素敵です。

冬になると胞子葉が枯れて倒れ込み、栄養葉(表裏とも)が真っ赤に色付く特徴があります。

こちらは今月4日に撮影したもので、それらの特徴がばっちり確認できますね!

同じ株の約1ヶ月前(12月5日)の様子が下の写真です。胞子葉の格好と栄養葉の色にご注目。

このように紅葉するシダはいくつかあるのですが、いずれも落葉するわけではなく、春に

なるとまた緑色に戻る常緑性であることから、「紅変」と呼ぶのが一般的です。

近年、丘陵地では分布を広げているようで、身近な場所でも出会う機会が増えてきました。

上の6枚は、各地で撮影したアカハナワラビの写真の一部です。こうして見ると、林床の

落ち葉が増えてくるのに合わせて栄養葉が色付き、周囲の枯れ葉と同化しているように

見えます。冬に栄養葉が紅変するのは、やはり「擬態するため」なのではないでしょうか?

なお、3枚目のように、色付いた栄養葉と立ち上がった胞子葉を同時に見ることはほとんど

ありません。運良く撮影できたこの写真は東京都レッドデータブックに採用されています。

こちらの3枚は、アカフユノハナワラビと呼ばれる別の種類です。アカハナワラビと同様、

冬に葉の表裏が紅変する性質を持ちますが、外見の特徴や生態はフユノハナワラビに酷似

しています。さて、そろそろ頭がこんがらがってくる頃でしょう。“シダ沼”恐るべし。

ともあれ、緑色の葉のイメージが強いシダ植物ですが、冬になるとこんなに美しくお化粧

する子たちがいるのです。枯れ葉に溶け込み、まるで隠し絵のような彼らを探してみては?

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