1月15日、山開きを終え、今日から緑地管理作業や各種ボランティア活動が始まりました。
私は長池公園の作業チームで自然館直下の雑木林に入り、林床のササ刈りを行いました。
作業中、近くのスタッフが刈払機のエンジンを止めて「モズが獲物を枝に刺したよ!」と
教えてくれました。すぐにこちらも作業を中断して見に行ってみると、キブシの枝に
鮮やかな緑色が目に入りました。はやにえにされた獲物は越冬中のクビキリギスです。
成虫越冬するクビキリギスは、私たちが刈り進んでいたササ藪に潜んでいたのでしょう。
慌てて這い出してきたところで、待ち伏せしていたモズの餌食になったというわけです。
それから少し注意深く周りの枝を見るようにしていたら、もう1つ、はやにえを発見。
この時期、よく林床を飛び回っているフユシャクの仲間の雄です。器用に刺しますね!
ちなみに、モズがはやにえを行う理由については長年不明とされてきましたが、2019年、
大阪市立大学と北海道大学の共同研究により、とうとうその一端が明らかとなりました。
この研究報告によると、はやにえは冬の間にほとんど食べ尽くされるとともに、はやにえの
消費量に応じて繁殖期におけるオスの鳴き声の質が高くなり、その結果、オスはメスから
強く好まれるようになるのだそうです。驚くことに、はやにえには「保存食」としての役割
だけでなく、春の求愛に向けた雄の重要な「栄養食」という役割があるというのです。
今回観察した個体もオスでした。やはり、オスのほうがはやにえをよく作るのでしょうか?
おまけ。今日出会った小鳥たち。順に、コゲラ(雄)、ガビチョウ、ジョウビタキ(雄)です。