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フシネキンエノコロとカライタドリ

9月5日、堀之内東山方面の緑道や公園の草刈りを実施しました。

最初の現場、堀之内東山ふれあい北緑道の片隅に、巨大な猫じゃらしがありました。

猫じゃらし(エノコログサ)の仲間では唯一の多年生植物、フシネキンエノコロです。

多年草なので、がっかりした節のある根をもっていて、株元の節々からも新しい根を

出しています。また、背丈はかなり高くて子どもの身長くらいあるでしょうか。

花穂は細長くて真っすぐ立ち、出始めの頃の刺毛が淡い黄緑色であることも特徴です。

花穂の比較。左から順に、キンエノコロ、コツブキンエノコロ、フシネキンエノコロです。

フシネキンエノコロの穂がダントツで細長いですね。キンエノコロの仲間はどれも刺毛の

長さが短いという共通の特徴があり、幅が狭くなるぶん、よけいにすらっとして見えます。

道を挟んだ向かい側、堀之内沖ノ谷戸公園の法面にはカライタドリが群生していました。

名前の「カラ」は「唐」のことで、これまでに青森県や長野県などで確認されている

中国原産の外来種です。日本への帰化はまだ稀なようで、掲載図鑑はほとんどありません。

ツルウメモドキを全縁にしたような丸くて厚みのある葉、短い花序などが特徴。

どうやらかなりの厄介者らしく、日本のイタドリが海外で猛威を奮っているのと同様に、

一度広まると根絶に10年はかかるそうです。環境への影響としては、在来植物との競合や

在来イタドリの遺伝的撹乱などの懸念があります。この法面は欠かさず草刈りを行っている

場所なので周囲に拡散することは無いと思いますが、しばらくは様子を見ていきましょう。

同様に、吹付の中国産種子由来と思われるナガボノシロワレモコウやミチシバなども

カライタドリの生える法面で確認しています。どちらも自然分布とは考えにくい種類です。

一方、長池公園では松木中学校の職場体験受け入れがスタートしました。

初日は、ながいけの道のミツバウツギ間伐、缶バッジ製作などに取り組んだようです。

明日6日からは由木中学校の職場体験生も加わり、さらに賑やかになりそうですね!

おまけ。午後からボランティア講座の下見で市内(谷野町)の民有緑地に出張してきました。

写真は見頃のボタンクサギ、スズメウリ、そして珍しい暖地性のシダ植物、イワヘゴです。


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