6月7日、夕方の閉館間際に自然館前のガクアジサイの花に来る昆虫をチェックしました。
さすがにこの時間帯はほとんど昆虫の気配がありません。そこで、以前から気になっていた
ハスオビヒゲナガカミキリを探してみることにしました。アジサイの枯れ枝や立ち枯れに
いることがあるそうなので、枯れた枝を丹念に見ていくと・・最後に確認した枝に違和感。
見事な触角が枝の裏側から出ているのが見えて、あっけなく見つけることができました!
どちらかというと沿岸部など暖かい地域に多く、多摩丘陵ではやや稀な種類のようです。
とにかくお洒落で芸術的なカミキリムシ!触角第1節が膨らんでいる点は、昨年観察した
セミスジコブヒゲカミキリを思い起こさせます。他のスタッフも呼んで見せてあげました。
先日、イワサキケブカカミキリのいたヒメコウゾの枯れ枝には、小さな甲虫がいました。
ニイジマチビカミキリです。近付くと、触角を後ろへ向けてカミキリらしからぬ姿に。
カミキリムシの仲間は、静止時の触角の納め方も種類によって異なっていて面白いですね。
大塚方面の緑地の巡回清掃から戻る途中、堀之内寺沢里山公園に立ち寄ってみました。
園路沿いのガマズミにはシラホシカミキリが何匹も止まっていました。時々目にする
葉脈に沿って縦に切り取られた独特の食痕は彼らの仕業です。ぜひ探してみましょう!
その他、同公園内で見かけたカミキリムシたちをご紹介。順に、アトジロサビカミキリ、
シナノクロフカミキリ、ラミーカミキリです。どの種類も鳥の糞や枝にうまく化けていて、
見つけるのには少しコツがいります。コツというよりは目を慣らすという感じでしょうか。
・・思いがけず、カミキリムシ特集になってしまいました。皆さんも沼にハマりましょう!
おまけ。スノーボールクッキーにしか見えない、白い粉を纏ったリンゴコフキハムシと、
姿だけでなく行動までテントウムシのフリに余念が無いヘリグロテントウノミハムシです。