5月29日、調査のお仕事で、市内西部の丘陵地に細長く連なる斜面緑地を歩いてきました。
予想通り、動植物相が非常に豊かな場所でした。調査を終えてノートを見返してみると、
記録した植物の総数は240種を超えていました。1回の調査でこれはかなり多いほうです。
哺乳類の痕跡も至るところで見られ、繁殖していると思われるキビタキのさえずりが
絶え間なく聴こえてきました。しかしなんといっても、この日の主役は昆虫でしょう!
山裾の林縁に、ケヤキ、ヤマザクラ、コナラなどの伐採材がまとめて積んでありました。
材木置き場といえば、様々な甲虫が産卵にやってくるポイントです。一応、覗いておこうと
近付いてみると・・(!!!)なんと、目の前にクロホシタマムシが止まっていました!
長池公園にもいるらしいのですが、私にとっては思わぬ場所での初対面となりました。
クロホシタマムシは全部で3匹を確認しましたが、それ以外のタマムシ類もご紹介します。
こちらの3枚は、ワインレッドと黒のコントラストが美しいケヤキナガタマムシです。
翅の先端は尖っていて、その少し上に白い斑紋があります。数十匹が飛び回っていました。
シロテンナガタマムシ(写真なし)、クロナガタマムシ(1枚目)も材木上で確認できました。
周辺の草木にはドウイロチビタマムシ?(2~5枚目)やコウゾチビタマムシ(6枚目)の姿も。
材木置き場の主役は、なんといってもカミキリムシです。写真はウスイロトラカミキリ。
やや山寄りの地域に生息する種類のようで、長池公園の材木では見たことがありません。
その他に確認したカミキリムシです。順に、クビアカトラカミキリ、キイロトラカミキリ、
エグリトラカミキリ、フタオビアラゲカミキリ、ベニカミキリ、ラミーカミキリ(2匹)。
ヤマザクラの材にはヤツメカミキリも来ていました。それにしても、その数の多いこと!
網も棒も持たず、ひたすら目視のみ(ルッキング)で昆虫観察を楽しんでいる私にとって、
材木置き場のように、待っているだけでどんどん昆虫が集まってくるポイントは貴重です。
民有地なので詳しい場所は伏せますが、いいスポットに巡り合えて上機嫌な一日でした。
おまけ。大好きなキムネツツカッコウムシにも久しぶりに会えました。あー可愛いなぁ。