8月14日、長池公園自然館には、日々、多くの質問や相談の問い合わせがあります。
中には、動植物の実物が持ち込まれるケースも少なくありません。
今日は、ご自宅のベランダに落ちていたというアブラコウモリの死骸が持ち込まれました。
体のつくりを眺めていると、その生態に適った構造をしていることに改めて感動します。
ごくありふれた存在でありながら、日没後に飛び回る姿を見るばかりで、こうして近くで
実物をじっくり観察できる機会はほとんどありません。持参された方に感謝です。
ところで、「アブラコウモリ」という名前の由来が気になって調べてみました。
学名にヒントがありました。アブラコウモリの学名は、日本の動植物を研究して多くの種を
記載したことで知られるシーボルトが名付けたもので、Pipistrellus abramusです。
ちょっ、種小名がまさかの“アブラムシ”!??・・そう、アブラムシなのです。
これには理由があります。かつて、シーボルトが拠点にした長崎では、家に棲むコウモリの
ことを本当にアブラムシと呼んでいたそう。油を入れた壺を保管していた暗いお蔵の中に、
コウモリたちが棲み付いていたことに由来します。では、なぜ“虫”なのでしょうか。
その昔、鳥類、両生類など誰が見ても正体(分類)が明らかな生き物を除く、多くの生き物は
“虫”と総称されていたというのです。今でこそ、コウモリが哺乳類に属することは
広く知られていますが、当時は“夜空を高速で飛ぶ小さな生き物”という程度の認識しか
なかったのでしょう。コウモリを漢字で書くと「蝙蝠」なのも関係がありそうですね。
午前中、大塚方面の巡回中に見かけた植物の備忘録です。(雨で写りが悪くてすみません。)
大塚なかおね公園で刈り残してもらっておいたソクズは、花も終盤となり、枯れて蜜腺体
だけが残っている個体も。結実率が良くないとのことですが、果実は見られるでしょうか?
その他は順番に、アカメガシワの果実(大塚日向台公園)、ナルコビエ(陽光台緑地)、
ヘクソカズラ(大塚日向台公園)です。美しいものが目に入るとつい車を停めてしまいます!
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