ヒトツノコシカニツリと別所小学校おおぞら学級プログラム
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7月9日、熱中症アラートが発令され、長池公園で予定されていた別所小学校おおぞら学級の定例プログラムは急遽、
こちらが教室に出向いて行うことになりました。教室での楽しい出張授業の様子は記事最後に載せたいと思います。
ところで、先日6日の午後、市内で開園に向けた整備が進められている公園施設の視察見学に訪れたときのことです。
造成中の公園内には、長池公園から掘り採って市民の手で移植されたコナラやハンノキの苗木も生き生きと根付いて
おり、その様子を見てほっと胸を撫でおろしました。ふと、草むらから顔を出すイネ科の雑草が目に留まりました。
新しく造成工事や緑化工事を行った場所では、造成土や緑化種子に混ざって珍しい外来種が一時的に発生することが
あるので、無意識のうちに“そういう眼”で雑草アンテナを張っていたからこそ、すぐ目に入ったのだと思います。
一見して、初めて見る種類だとわかったのと同時に、愛読する全農教の「日本帰化植物写真図鑑第2巻」に載っている
ヒトツノコシカニツリの写真が瞬間的に思い出されました。こういう時こそ、暇さえあれば図鑑のページをめくって
眺めている日々の習慣が役立ちます。手持ち花火のような繊細な外見とユニークな名前が印象に残っていたのです。
正確な同定を行うために数本の茎を拝借して牧野標本館へ。同定ポイントを一つずつ説明すると、マニアックすぎて
収拾がつかないので、ここでは他種との識別点として重要な部位の写真を記録として載せるに留めます。結果的に、
ヒトツノコシカニツリで間違いなさそうです。ヨーロッパ原産の外来種で、日本国内では2005年に和名が付けられ
発表された雑草ですが、どうやらほとんど定着していないらしく、90年代の神奈川県での二例の記録と2000年代の
宮城県での記録以外に、生育情報を確認することができませんでした。東京都、そして全国的にもかなり稀な種類と
いえそうです。誰にも気付かれず、じつはあちこちで発生して消えていっているのでは?・・と疑ってしまうくらい
目立たない雑草ですが、そうであったとしても、その存在に気が付けたこと自体が何より嬉しく、図鑑で見て印象に
残っていた本物に巡り会えたという意味でも、感動せずにはいられません。これだから道草はやめられないのです。
さて、所変わって別所小学校おおぞら学級の出張授業の様子を掲載します。長池公園で植物を採取し、実物を教室に
持ち込んで観察を行いました。観察した樹種は、ハリギリ、ホオノキ、ガマズミ、ヤブデマリ、ヤマハギ、ヒノキ、
ナンキンハゼ、リョウブ、ヤブツバキ、ウラジロモミ(以上は枝葉)、生木と枯木の材木、サクラの木っ端などです。
児童はこれまで授業を続けてきた中で、すでに木の観察の仕方を心得ているので、授業もとても順調に進みました。
また、いつも現地ではどうしても観察がメインになるため、ゆっくりお話しできていなかった樹木の仕組みや活用に
関する話題も、今回は会場が教室であることを強みにして黒板を使ってレクチャー。燃料として使われていた時代の
雑木林の木の循環のことや、樹木の生命力について、熱心に耳を傾けてくれました。質問やコメントも次々に出て、
さすがはおおぞら学級の皆さん、どんどん樹木と仲良くなっていきます。植物仲間が増えて私は心から嬉しいです!


























