キンモウアナバチの巣作り
9月1日、午前中は植物多様性センターの皆さんをお連れして、堀之内東山はぐくみの森緑地にあるバアソブ生育地の
調査、日中は自然館で打ち合わせ、夕方は多摩市グリーンライブセンターで取材の対応と、少し忙しい一日でした。
・・といいつつ、午前中の調査は本命のバアソブがすでに結実期を迎えていたこともあり、調査も早々に切り上げ、
カライタドリやツルマオをはじめとする、他地域ではなかなか見られない外来雑草を観察しながら廻ったのでした。
堀之内沖ノ谷戸公園の頂上近くにある愛宕神社の境内で小休憩していると、目の前を大きなハチが通り過ぎました。
スズメバチかと思って一瞬身構えてしまいましたが、地面に着地した姿を見て、人に危害を加えることはまずない、
狩りバチの仲間とわかって安心しました。ふと足もとを見ると、地上には巣穴らしき穴がいくつも空いていました。
狩りバチはその一つに潜り込んでいきました。これだけ大きな狩りバチはクロアナバチくらいしか思い当たりません
でしたが、どうも色が違うような気がして、巣穴から出てくるのを静かに待ちます。間もなく、巣穴から顔を出した
姿を見て、そのあまりの可愛さに思わず声を上げてしまいました。やはり、クロアナバチではなく、まだ見たことの
無い狩りバチでした。調べてみるとその正体はキンモウアナバチという南方系の種類で、関東地方で見られるように
なったのは、比較的、最近のことのようです。なんだか、最近出会う見たことの無い昆虫は、南方系だとか暖地性の
種類か、あるいは、中国原産の外来種か、どちらかのパターンであることが圧倒的に多いような気がします。身近で
見られる昆虫たちが、種レベルでどんどん変化していくさまは、とても興味深い現象ですね。さてこのハチですが、
ツユムシの仲間などを狩って巣穴に運び入れる習性があるそうです。そんな、狩りのシーンも見てみたいものです。
この日、堀之内東山方面で見かけた動植物を少しご紹介します。写真の順に、ツルマオ、シロバナマルバツユクサ、
ヤマホトトギス、トガリシオデ、クチナシグサ、キンケハラナガツチバチ、ヒメアカネ、ササキリの赤ちゃんです。
バアソブ生育地へ向かう途中の竹藪では、鮮やかな色をしたホウキタケの一種があちこちから顔を出していました。
この仲間はどれもよく似ているので種名を特定できませんでしたが、その姿はまるで“陸生のサンゴ”のようです。
ちょっと歩いただけで出会いと発見に満ち溢れている東山エリア。生物多様性の豊かさを改めて実感したのでした。
おまけ。著名な植物写真家のいがりまさしさんが、ある植物の調査で来園され、自然館に立ち寄って下さりました!



