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カントウマユミ

5月30日、朝から雨で緑地作業が中止となり、溜め込んでいた事務仕事に集中できました。

といっても、先はまだ長いですが。昼から少し雨が弱まったので市内の民有緑地の調査へ。

この日の対象地は面積が非常に狭く、植物種もそれほど多くはなかったのですが、斜面の

中腹に面白い樹木がありました。この写真を見て一目でわかった方はよほどの通でしょう。

ニシキギ科のマユミとそっくりですが、葉がやや大きくて緑が濃い感じがします。それらは

傾向性にすぎず、種を判別する決定打にはなりませんが、葉の裏をアップで拡大して見ると

ある特徴に気が付きます。それは葉脈上にびっしりと突起状の短毛が生えている点です。

これは、マユミの変種に位置付けられるカントウマユミ(=ユモトマユミ)の特徴なのです。

カントウマユミはやや山地寄りに分布する種類ですが、多摩丘陵では決して珍しくなく、

長池公園など都市公園内にも点在しています。“カントウ”と付くのは最初の発見地に

由来するだけで実際には全国に分布しているので、思いのほか、あちこちにあるのかも・・

(※カントウタンポポ、カントウミヤマカタバミ、カントウヨメナなどは分布域に由来。)

身近な植物も、思い込みを捨て払い丹念に見ていくことで、思わぬ気付きがあるものです。

調査中は雨上がりならではのこんな出会いも。アラゲキクラゲとカレエダタケモドキかな?

キノコは詳しくありませんが、植物調査を続けていると色々出会うので気になる存在です。

調査でずぶ濡れになった自分へのご褒美です。クサイチゴの甘~い果実をいただきました!

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