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ヒサマツハチモドキハナアブ

5月19日、昨晩はホトトギスが「とっきょきょかきょく!」とよく囀っていました。

過ごしやすい気候となり、網戸にする日も多くなりました。外の音が心地よいこの頃です。

ところで先日、20日の小学校対応の下見で園内のクワの木を何本か見て廻っていたところ、

クワの幹から染み出した樹液に、写真の昆虫が飛んできました。ハチのような外見です。

その模様からはオオフタオビドロバチやムモントックリバチなどが思い当たります。

しかし顔をアップで見てびっくり!どう見てもアブの顔なのです。触角も途中から2つに

分かれる独特な形状をしてます。もしやこれが噂のハチモドキハナアブ?と、期待を胸に、

帰ってから調べてみました。正体はヒサマツハチモドキハナアブというアブの仲間でした。

やはりドロバチ類に擬態するアブだったのです!この仲間は3種が知られていますが、

腹部にくびれが無く、色模様の特徴や発生時期などからも、本種で間違いなさそうです。

東京都レッドデータブックではDD(適正に評価するための生息情報が不足している種)に

指定されており、そこそこ希少な種類のようです。私自身も初めての出会いでした。

クワの枯れ木や枯れ枝を丹念に見ていくと、小型のカミキリムシ類が複数見つかりました。

写真だと大きさがわかりづらいのですが、普通の人が見たらゴミにしか見えないかも・・

順に、ヒトオビアラゲカミキリ、アトジロサビカミキリ、シナノクロフカミキリです。

1本のクワの木でこんなに多様な昆虫が命を繋いでいること、早く子どもたちに伝えたい!

おまけです。近所を散歩中にムラサキ科の外来雑草、ノハラムラサキを発見しました。

ずいぶん大きなキュウリグサだなと思ってよく見てみると、全体に開出する毛がびっしり。

花の終わった萼筒はキュウリグサと違って閉じていて、葉の形も全然違っていました。

この周囲は花壇なので、栽培品か、あるいは園芸土に付いて運ばれてきたものでしょう。

それにしても、歩けば歩くだけ発見がありますね。これだから「散歩」はやめられません!


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