3月24日、ソメイヨシノやヤマザクラが各地で満開を迎えています。
長雨に打たれる桜の花も、趣があっていいものですね。
朝、自宅のベランダから桜を眺めていると、ツミ(猛禽類)のペアが鳴き交わしていました。
自然館巣箱のヤマガラの卵は3つに。鳥たちも続々と繁殖に取り掛かっています。
今から2週間前、3月10日の夕方の出来事です。パークキッズレンジャーに登録している
小学5年生の女の子から驚きの知らせがありました。つくいけの道で2羽のキレンジャクを
撮影したというのです!キレンジャクは長池公園では初記録となる珍しい小鳥です。
逆立った頭の羽や翼のオシャレな柄、尾羽の先端の黄色までバッチリ良く撮れていますね。
よく似たヒレンジャクとともに、日本へは越冬のために渡ってきますが、
関東南部で観察される時期は限られており、移動期間の3月に記録が集中しています。
年によっては街なかや公園に大きな群れが現れることもあり、その度に話題になります。
今シーズンは、東京でも各地からレンジャク飛来の便りが届き、当たり年のようです。
じつは同じ3月10日の夕方、私も大栗川沿いの河畔林でヒレンジャクの群れを発見し、
好物であるヤドリギの実を食べたり、河原で水を飲んだりする様子を観察していました。
キレンジャクとは尾羽の色や翼の模様が異なるほか、目の後ろの黒い部分が後ろまで
繋がっている点にも違いがあります。先ほどの写真と見比べてみて下さい。
粘性のあるヤドリギの実を食べたあとのヒレンジャクは、納豆のようにねばっとした糞を
お尻からぶら下げていました。これらが枝に付着して、新しい個体が発芽するのですね!
私も長池公園のキレンジャクを見たいと思って、翌11日につくいけの道へ行ってみました。
すでにキレンジャクの姿はありませんでしたが、思いがけず、2羽のヒレンジャクを発見!
キレンジャクとヒレンジャクが入れ替わった!?・・なんとも不思議な出会いでした。
長池公園でのヒレンジャクの記録はこれが3例目ですので、証拠の写真を載せておきます。
なお、レンジャク類は主要な食糧であるヤドリギのほか、ピラカンサ類、ナナカマド、
クロガネモチなどを大量に食べますが、長池公園にはそれらの植物がありません。
おそらくは、実の数が少ないヤブランやキヅタの果実をあっという間に食べ尽くして、
水場で水分を摂ったり休憩したりしたあと、すぐに移動してしまうのでしょうね。
やはりこの2日間以降、姿を見ることはありませんでした。
もしも、これらの他に園内での目撃情報がありましたらぜひお知らせ下さい。
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