黄昏時のフライキャッチャー
9月17日、日中にあまり渡り鳥チェックの時間がとれない日は、夕方の30分を使って自然館の屋上まで上がります。
通常は職員と作業者のみ立ち入ることができます。視界が広いことはもちろん、ちょうど雑木林の樹冠がよく見えて
良い角度で小鳥が観察できるのです。例年、昼から夕方にかけて通過していくアマツバメの渡りも確認しています。
この日も閉館間際の16時半すぎに屋上へ出ると、自然館正面の樹冠に1羽の小鳥を見つけました。双眼鏡で確認した
ところ、コサメビタキでした。今シーズンは園内でコサメビタキがよく観察されており、当たり年といえそうです。
秋の渡りシーズンに見かけるヒタキの仲間は、木の実を食べているか、空中を飛ぶ昆虫を飛びながら捉えているか、
だいたいどちらかです。日没前の時間帯は、このように木の高いところに止まってフライキャッチを繰り返している
ことが多いように思います。この時、コサメビタキは単独行動。お互い一人で、黄昏時の風を感じていたのでした。
日中は、由木中学校の職場体験生3人と一緒に、別所小学校おおぞら学級の出張授業へ出かけました。樹木をテーマに
続けてきた授業ですが、今回は校庭に植えられた樹木を観察して廻りました。校庭へ出る前には、担任先生が教室で
事前のワークショップを展開、これがその後の観察に繋がる良い伏線として機能しました。おおぞら学級の児童は、
意欲、知識、表現の三拍子が揃っていて授業がとても進めやすいのですが、その裏にはこうした日常的な教育の質の
高さがあると思います。校庭ではイロハモミジ、ハナミズキ、カナメモチ、アカマツ、ソメイヨシノ、マグワなどを
観察し、見分け方やルーツ、特徴、今後の観察ポイントなどを解説しました。特に面白かったのは、定番の植栽樹種
だけでなく、コナラやクヌギなどのこの地域でメジャーな雑木林の樹木を意図的に取り入れていること、さらには、
人為的に植えたもの以外に、明らかに小鳥によって運ばれてきてフンから芽生えて成長したと推測されるものが多く
見られたことの2点です。皆さんには、今後も校庭の樹木観察を続けて、変化を記録していただきます。成果が楽しみ
ですね!職場体験の中学生にとっても、小学校の支援学級の授業に参加するという貴重な体験の機会になりました。
おまけ。先日、カラスアゲハが飛び回っていた第二デッキのクサギの花に、この日はモンキアゲハが来ていました。



