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ミドリヒメカゲロウと猫じゃらしの手品

2月17日、先日、梶川緑地でヤツデの葉裏に止まるカゲロウの一種を撮りました。

その時はアミメクサカゲロウだと思っていたのですが、違和感があって調べてみると、

クサカゲロウ科ではなく、ヒメカゲロウ科のミドリヒメカゲロウという種類でした。

ヒメカゲロウの仲間はみんな茶色ですが、本種だけはクサカゲロウのような黄緑色。

触角が翅よりも短く、翅が軍配のような丸っこい形をしているのが特徴です。

翅を拡大してみると、脈が縁のラインの手前で2つに分岐しているのがわかります。

クサカゲロウの仲間は1つのまま縁に達するので、この違いは決め手になりそうです。

この識別点、どこかで見たような・・。シダ植物のイワガネソウとイワガネゼンマイを

見分ける時のポイントと似ているではありませんか!こんなことで昆虫の見分け方と

植物の見分け方がリンクするとは思いもしませんでした。“違い”って面白い!

それはそうと、「この人、ヤツデの葉までめくっているの?」という遅めのツッコミ。

そう、最近は生き物が隠れていそうな葉っぱがあると、無意識のうちにめくっています。

「葉めくり」は、見えている世界(表面)の視野を2倍に広げる観察行為なのですから!

さて、今日は近所の子どもたちと遊んでいたのですが、枯れた猫じゃらしの穂が大人気!

こうして集めて束ねるだけでも動物的な可愛さがありますね。そんな中、小学2年生の子が

「見て見て!不思議~!」といって大発見を見せてくれました。動画をご覧下さい。

よく見ると、穂は全く動いていません。きっと摩訶不思議な現象に見えるはずです。

実はこれ、イネ科植物ならではの特性をよく表しています。葉の根元側、下半分が筒状と

なり、茎(※正確には稈と呼ぶ)を包み込んでストローの袋のようになっているのです。

この筒状の部分は「葉鞘(ようしょう)」といって、葉鞘に毛があるとか無いとか、区別の

難しいイネ科植物では超重要な観察ポイントになっています。そのイネ科植物特有の

性質を遊びの中で発見したこと、そしてそれを手品のように遊んで見せてくれたことに、

私はすっかり感動し、慌てて動画を回したのでした。草花遊びのチカラって凄いですね!

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