top of page

都筑中央公園と早渕川の自然観察

1月17日、講師のお仕事で、横浜市都筑区にある都筑中央公園と早渕川を歩いてきました。

港北ニュータウンの中心部に残された里山、都筑中央公園は長池公園とよく似ています。

ニュータウンという立地特性だけでなく、面積はほぼ同様の20ha、園内には谷戸や炭焼きの

施設などもあり、駅から近いということを除けば、多くの点で長池公園と共通しています。

自然観察だけでなく、つい公園管理者目線でも色々と目移りしてしまうのでした。

今日もたくさんの出会いがあったので、動植物をダイジェストでご紹介していきます。

まずは道中、私たちを先導するかのように道ばたを歩き回っていたキセキレイです。

胸とお尻の2ヶ所に黄色が入っていて、身近な鳥の中ではトップクラスの美しさですね!

今日はとにかく色々めくってみようということで、ツワブキの葉に始まり、樹名プレート、

ケヤキの樹皮など、行く先々でめくりにめくって冬越しする生き物を探してみました。

写真は見つけた生き物の一部です。順に、クロスジホソサジヨコバイ、コカマキリの卵嚢、

ヘラクヌギカメムシの卵嚢、ヒメコバネナガカメムシ、ミヤマカメムシの一種、

ハイイロフサヤスデ。(※ミヤマカメムシは山地性のものとは異なる同属別種のようです。)

見えない場所に潜んでいる生き物が見えるようになると、冬の観察は俄然楽しくなります。

めくらなくても、注意深く見ることで発見もあります。ウラギンシジミの成虫がいました。

植物で印象に残ったものをいくつか。順に、紅梅、テーダマツ、ナガエソヨゴ、タラヨウ、

ウラジロガシ、ハチクの花です。テーダマツの立派な松ぼっくりをお土産に拾いました。

カシの仲間はアラカシとシラカシが中心でしたが、ウラジロガシとアカガシもありました。

冬でも青々と茂った照葉樹は、この時期でも葉で比較観察ができるので助かります。

昼休憩をとった芝生の一角に、メリケントキンソウが群生していました。果実に

鋭いトゲがあることから、自治体によっては子どもの安全を守るために積極的な駆除が

進められています。ところで偶然かもしれませんが、名前に“メリケン”の付く植物は

どれも侵略性の高い厄介な外来種ばかりです。メリケンガヤツリ、メリケンカルカヤ、

メリケンムグラ・・そして本種もしかり。由木地区では、メリケントキンソウは今のところ

1地点でしか確認されていませんが、今後、各地で見つかるようになるかもしれません。

マメカミツレという別の帰化植物ととてもよく似ているので、同定には注意が必要です。

帰りは早渕川沿いの歩道を歩きました。野鳥の姿が多く、どの子を観察するか迷うほど!

写真は順に、カワセミ、コガモ、イソシギ、カワラヒワ(亜種オオカワラヒワ)、スズメ。

この川は、川幅が狭い上に護岸や中州の植生が豊かなので、生き生きと躍動する彼らの

姿を間近で見ることができます。大好きなコガモの“黄色パンツ”も見れましたよ笑。

また季節を変えて何度も訪れてみたくなる、とても魅力的で歩きやすいコースでした。

穏やかな小春日和の一日、いつもの皆さんと楽しいひとときを過ごせて良かったです。

Comments


Commenting has been turned off.
bottom of page