東京都外来種対策リスト2025
- ひとまちみどり由木 指定管理者
- 10月13日
- 読了時間: 2分
10月12日、ご紹介が遅くなってしまいましたが、専門委員の一人として一昨年度から策定に
関わってきた東京都の「外来種対策リスト(ブルーリスト)」が先月より公開されています。
外来種対策リスト・外来種対策行動の手引き|希少な野生動植物の保全と外来種対策|東京都環境局 東京都環境局が外来種に関するリストをまとめたのは今回が初めてとのことです。
注目すべき点がいくつかあります。まず、これは都内で確認された外来種を全て網羅した
ものではなく、生態系や産業への影響が懸念され、何らかの対策を講じる必要性が高い種を
ピックアップしたものであるという点です。膨大なバックデータをもとに、段階を踏んで
絞り込まれた種が掲載されています。さらに、都内では確認されていない種類についても、
未侵入・未定着のうちから注意を払い、予防に努めるべく取り上げている点が画期的です。
そしてなんといっても、リストと同時に外来種対策のガイドラインが公開されたことも重要
でしょう。リストを作って満足・・ということにならないように、リストを運用する上での
具体的な実践の手引書といえる内容です。その中で、従来の被害予防3原則として知られる
①入れない、②捨てない、③拡げない、にくわえて、東京都独自の外来種対策行動として、
①いち早く見つける、②被害を減らす、③取り組みを広げる、の3原則が提示されました。
公園管理や環境保全の場においても、これらの冊子を大いに活用していきたいと思います。
外来種対策から始めるネイチャーポジティブ。皆さんもぜひ一度、読んでみてはいかが?
話は変わりますが、先日、植物に詳しい知人が多摩市唐木田の法面草地の一角で見慣れない
イネ科植物を見つけてきました。オニササガヤ属の一種、シラゲオニササガヤのようです。
場所を伺って見に行ってみると、広範囲に群生しており、特徴的な穂を揺らしていました。
稈(茎)の節に環状に生えた白い毛が遠くからでも目立ちます。シラゲオニササガヤ自体は
先の外来種対策リストには未掲載ですが、近縁のヒメオニササガヤが定着防止外来種である
モンツキガヤ属(別属)との同評価種として掲載されていることから、今後、分布の動向には
注視していきたいと思います。皆さんも、どこかでこの植物を見つけたら教えて下さいね。
おまけ。先週、横浜市内でアメリカキンゴジカの群落に遭遇しました。凄まじい密度です!



















