12月20日、講師の仕事で相模原市にある緑地帯、木もれびの森を散策してきました。
活動拠点が多摩丘陵なので、相模原台地の平坦な雑木林を歩くのはとても新鮮です。
冬の雑木林は見どころが多く、やはり行く先々で発見があって亀の歩みとなりました。
中でも一番盛り上がったのは、ゴマダラチョウの越冬幼虫探しです。エノキの大木を
見つけるたび、根元の落ち葉に幼虫が潜んでいないかを確認し、何匹も発見できました。
エノキの葉めくりの面白いところは、お目当ての他にも色々な生き物が見つかることです。
アカスジキンカメムシ(若齢個体)、ツヤアオカメムシ、ワカバグモなどが潜んでいました。
コナラの幹をヘラクヌギカメムシが歩き回っていたので、ちょっといい予感がしてそーっと
1枚だけ樹皮を剥がしてみるとビンゴ!隙間にゼリー状の卵塊が産み落とされていました。
アカメガシワの裸芽にはクモヘリカメムシがしがみついていました。目的は・・汁??
昆虫が少なくなってきた雑木林ですが、カメムシの仲間はやたらと目に付きます。
カクレミノの葉に止まっていたフユシャクは、クロオビフユナミシャクの雄ですね!
クロスジフユエダシャクが下火になる頃に本種が飛び始めると、長池公園の常連さんが
教えて下さったばかりなのでピンときました。種類ごとに季節がずれているのですね!
植物も色々見ることができました。驚いたのは、多摩丘陵では見られない低山地性の植物、
マルバノホロシです。高尾山周辺には多いのですが、平地林にあるとは知りませんでした。
その他、印象に残ったものたちです。順に仲良く並んだスギ・サワラ・ヒノキの三兄弟、
ホンドタヌキのため糞、カラスザンショウの葉痕です。上から下まで目線が忙しい・・!
2015年度から毎月各地の緑を散策してきた当講座、今年も無事に終えることができました。
一人でじっくりも有意義ですが、受講者の皆さんと賑やかに楽しむ自然観察も大好きです!