3月13日、すっきりと晴れた空の下、講師のお仕事で津久井湖方面の里山を歩きました。
主に、咲き始めて間もない春の花と、温かさに誘われて動き始めた昆虫を観察しました。
低山地ならではの出会いを中心に、観察した動植物をダイジェストでご紹介します。
沢筋の斜面では、まるで猫のおもちゃのようなフサザクラの花が咲き始めていました。
谷の奥からは越冬中のクロジたちが“チッ”と、ささやき合う声。一瞬、姿も見えました。
先日紹介したばかりのキブシの花が、ここでも同じくらいの割合で咲き始めていました。
写真は順に、コクサギの冬芽、メタセコイヤの花、ヤマオオイトスゲ、セントウソウ、
ミミガタテンナンショウです。その他、早くもニリンソウがわずかに開花していました。
足もとをブルーメタリックの大きな虫が這いまわっていました。ヒメツチハンミョウです。
以前、この講座でヒメツチハンミョウの幼虫集団が草に登って、ハナバチ類に飛び乗る
チャンスを待っているシーンに遭遇したことがあります。ハナバチ類の巣に入った幼虫は、
卵や、巣に貯蔵された花粉、蜜などを食べて育つのだそうです。運任せの凄い習性ですね!
大きなスギの樹皮が剥がれかけていたので、思わずめくってみると、色々潜んでいました。
順に、ムーアシロホシテントウ、クサギカメムシ、エサキモンキツノカメムシです。
特にエサキモンキツノカメムシは数が多く、一度に十数匹も出てきてびっくりしました。
今回の講座、主役はなんといっても手すりの虫たちです。丁寧に見ていくと、様々な昆虫が
手すりの上を歩き回っていました。しばし夢中・・いや夢虫になって皆さんと観察タイム。
順に、アカホシテントウ、ヒメアカホシテントウ、ヒゲナガホソクチゾウムシ、
ゴマフハトムネヨコバイ、ヒゲナガサシガメ(幼虫)、ムラサキナガカメムシ(交尾中)、
オオツノカムシ、ウシカメムシ、ツヤアオカメムシです。カメムシ類の多様性たるや!
小さな昆虫たちとの触れ合いにすっかり時間をとられてしまい、予定していたルートの
短縮を余儀なくされましたが、そういう“想定外”こそがこの講座の醍醐味でもあります。
今年度最後の講座も、参加された18人の皆さんと和気あいあい、素敵な一日になりました。
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