当たり年の草花
- ひとまちみどり由木 指定管理者
- 5月10日
- 読了時間: 2分
5月6日、連休最終日は下り坂のお天気。ところで、“当たり年”という言葉があります。
ツツジなど花木の当たり年はよく知られていて、「花付きが良くて見事な当たり年」とか
「凶作続きだったから来年こそは当たり年だといいな」とか、日常的に使われていますね。
じつは草花でも当たり年といえる現象を見ることがあります。あまり注目されることが無い
植物なので、お気付きの方は少ないかもしれませんが、今年はオオジシバリというキク科の
雑草が当たり年だと感じています。具体的には、これまでポツポツとしか開花しなかった
田んぼの畔のオオジシバリが見事にお花畑を作っていたり、こんな場所に咲いていたかなと
今まで姿の見えなかった場所で開花していたりという具合です。単純に数が増えたのでは
なく、開花個体がやけに目立つという感じなので、やはり当たり年という表現が適切です。
ちなみに、オオジシバリは一見するとタンポポに似ていますが、茎が細くて枝分かれし、
黄色い舌状花はタンポポよりもまばらで、頭花中央にある黒っぽい集約雄蕊が目立ちます。
葉がへら形で、盛んに走出枝(匍匐茎)を出して横に這いながら群生する点もポイントです。
オオジシバリが湿っぽい環境に多いのに対して、幾分、乾燥したところにも生えているのが
ジシバリ(イワニガナ)です。葉は丸っこい形で、花もオオジシバリよりだいぶ小ぶりです。
ジシバリのほうはマイペースに開花している印象で、特に当たり年という感じはしません。
一方、樹木でも当たり年と思われる種類がいくつか見られます。写真のコバノガマズミは
その一例です。今シーズンは、雑木林内のいたるところで本種の白い花が目に付きました。
皆さんの周りでは、どんな草木が当たり年を迎えていますか?またぜひ教えて下さいね!