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当たり年の草花

5月6日、連休最終日は下り坂のお天気。ところで、“当たり年”という言葉があります。

ツツジなど花木の当たり年はよく知られていて、「花付きが良くて見事な当たり年」とか

「凶作続きだったから来年こそは当たり年だといいな」とか、日常的に使われていますね。

じつは草花でも当たり年といえる現象を見ることがあります。あまり注目されることが無い

植物なので、お気付きの方は少ないかもしれませんが、今年はオオジシバリというキク科の

雑草が当たり年だと感じています。具体的には、これまでポツポツとしか開花しなかった

田んぼの畔のオオジシバリが見事にお花畑を作っていたり、こんな場所に咲いていたかなと

今まで姿の見えなかった場所で開花していたりという具合です。単純に数が増えたのでは

なく、開花個体がやけに目立つという感じなので、やはり当たり年という表現が適切です。

ちなみに、オオジシバリは一見するとタンポポに似ていますが、茎が細くて枝分かれし、

黄色い舌状花はタンポポよりもまばらで、頭花中央にある黒っぽい集約雄蕊が目立ちます。

葉がへら形で、盛んに走出枝(匍匐茎)を出して横に這いながら群生する点もポイントです。

オオジシバリが湿っぽい環境に多いのに対して、幾分、乾燥したところにも生えているのが

ジシバリ(イワニガナ)です。葉は丸っこい形で、花もオオジシバリよりだいぶ小ぶりです。

ジシバリのほうはマイペースに開花している印象で、特に当たり年という感じはしません。

一方、樹木でも当たり年と思われる種類がいくつか見られます。写真のコバノガマズミは

その一例です。今シーズンは、雑木林内のいたるところで本種の白い花が目に付きました。

皆さんの周りでは、どんな草木が当たり年を迎えていますか?またぜひ教えて下さいね!


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