7月15日、梅雨の出口が見え始め、長池公園でも各地でヤマユリが見頃を迎えています。
体験ゾーンの園路沿いでは、アキノタムラソウとの共演を見せてくれました。もちろん
植えたのではありません。季節の草花が自然に混ざり合って咲く姿は里山ならではですね。
長池公園内で見られる夏らしい草花をいくつか選んでみました。自然館中庭のキキョウ、
ヒオウギ、ながいけの道のオオバギボウシ、シシウド、雑木林トレイルのムラサキニガナ、
長池前広場のコイケマです。キキョウの花は、以前の記事では雌しべが雄しべに囲まれて
隠れていましたが、今では花粉を飛ばし終わり、先端が5つに分かれた雌しべが顔を出して
います。このように、送粉と受粉の時期がずれるように花の構造を変化させる植物は、
雄性先熟型と呼ばれています。自家受粉を防ぎ、遺伝的な多様性を維持する仕組みですね。
さて、この日はパークキッズレンジャーの定例活動を実施しました。高尾の森自然学校で
活躍するジュニアボランティアの皆さんをお招きし、総勢45人で交流が行われました。
子どもたちどうし、保護者どうしもすぐに打ち解けて、一緒に昆虫観察やセンサーカメラの
画像解析を楽しみました。午後まで居残って自主的に活動をしてくれた強者たちも!
活動の中で観察できた昆虫の一部です。順に、ハイイロチョッキリ、オオシオカラトンボ、
クリアナアキゾウムシ、カブトムシ。このほか、ノコギリクワガタ、ウスバカミキリ、
キボシカミキリ、コオニヤンマ、ムネアカハラビロカマキリなどを見つけてくれました。
ながいけの道入口ではこんな発見が。アオダイショウが棲みかにしていたアオゲラの古巣、
現在はスズメバチの巣ができており、穴の周囲をハチがブンブン飛び回っているのですが、
すぐ横にぶらさがっている細長い物体に気付いたのです。この物体の正体は、主であった
アオダイショウの脱皮殻!すでに主の姿はありませんが、置き土産を残していたのでした。
そのそばの草むらでは、シュレーゲルアオガエルの赤ちゃんが次々に飛び出してきました。
子どもたちとの生きもの探し、夏の自然の醍醐味をたっぷり味わうことができました。