12月11日、別所小学校3年によるカイコの学習の成果発表会を見学してきました。
どのグループもよく調べてあり、実物を触ってもらったり、クイズや人形劇をしたりと、
聞く人が関心を持てるよう工夫の凝らされた、お手本のような発表で感心しました。
30年近く前、私も同じように小学校でカイコの学習に取り組んだことを思い出しました。
少なくともその頃からずっと、この地域の小学校ではカイコの学習が続いてきたのですね。
すでに市内には、現役の養蚕農家が1軒しかありません。それでも、学校教育の一環として
伝統文化が継承されてきたからこそ、今でもカイコやシルク、桑などのことを多くの人が
体験的に知っている、それは本当に凄いことだと思います。そしてこの日、3年生は
伝統文化を学んで次世代に伝えるという“大役”を立派に果たしてくれたわけです。
「こうやって、文化や歴史を受け継いでいくことが大切。」と講評でコメントしました。
小鳥の群れに誘われるようにして、園内作業の様子を見に行きました。(※写真はコゲラ。)
道すがら、先日取り上げたエンコウカエデを見ると、ここでも真っ赤に色付いていました。
「エンコウカエデの仲間の葉は黄色くなる。」という私の中での常識が今年、覆りました。
2枚目は真っ赤に色付いたガマズミ、3枚目は立ち枯れたシラヤマギクの綿毛(果実)です。
築池にはマガモやカルガモのほか、2羽のキンクロハジロが滞在しています。
やけに人のほうへと近付いてくる様子を見る限り、かなり餌付けに依存していそうです。
再三、注意はしてきていますが、野鳥への餌やりは自然に対する影響が非常に大きい行為と
なりますので、どうかご遠慮下さい。そもそも、築池に飛来する多くのカモは、主に夜間に
採食を行っており、日中は休んだり眠ったりするためにこの場所を利用しているのです。
ところで、カイコの学習では、初回の授業で桑とそこに住む生き物の観察を行いました。
カイコを育てるために必要な桑の葉を覚えてもらうことが主目的でしたが、桑の木一本が
多くの命を育んでいることも知ってもらいたかったのです。その時は確か、クワキジラミや
クワコ、ハラグロオオテントウなどを観察したはずですが、冬にはこんな生き物がいます。
クワエダシャクという蛾の幼虫。このブログでも何度か登場しているおなじみの昆虫です。
(※道中で居合わせた自然館スタッフが上手に撮影して下さった写真をお借りしました。)
多くの葉が落ちて、だいぶ見つけやすくなりましたので、桑の木を見かけたらぜひ探して
みて下さい。探す時のコツは、諦めないことです笑。初めて見つけた時は感動しますよ!
自然館受付前のミニ展示にも本物のクワエダシャクがいますので、参考にしてみて下さい。
最後はクイズです。そよかぜガーデンで見られるこの“綿菓子”の正体はなんでしょう?
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