今年もジュンサイ開花!
- ひとまちみどり由木 指定管理者
- 6月15日
- 読了時間: 2分
6月11日、2019年に行われた長池のかいぼりにより約60年ぶりの復活を遂げたジュンサイが
今年も咲いてくれました。保護開始以来、初めて開花してから3年連続の開花となります。
一昨年は6月10日、昨年は6月1日に第1花が開花しており、今年はちょっと遅れての開花と
なりました。水中に蕾が姿を現してからというものの、この瞬間を待ち望んできたのです。
開花1日目は合計3つの花が咲き、いずれも雌性花です。一度咲くと、水中に沈んでからまた
水面に顔を出す翌日には雄しべが伸びて雄性花となります。一つの花は2日ないし3日程度で
終わってしまうので、最初に咲いた日の雌性花と翌日の雄性花を見逃すまいと、多くの方が
ジュンサイの花を目当てに足繁く通って下さっており、長池の新名物として定着しました。
今回咲いた3つの雌性花を比べて気付いたことがあります。花びらの枚数にご注目下さい。
5枚、6枚、7枚と全て枚数が異なっていたのです。典型的なものは中央の6枚ではないかと
思いますが、案外、枚数に関してはバラツキがあるのかもしれません。ジュンサイの花は
花弁と萼片の区別が明瞭ではないので、どれが花びらでどれが萼なのかよくわかりません。
このような植物では花びらのことを花被片と呼びます。これからも順次、開花が続くことが
予想されますので、今後観察される方はぜひ花被片の枚数も数えてみてほしいと思います。
主役の座はジュンサイに譲りますが、近くの水鉢ではカンガレイというカヤツリグサ科の
風変わりな植物も開花中です。また、巣箱が掛けてあるヒメシャラの木の花も見頃ですよ!
おまけ。午後から長沼公園周辺でシダ講座の最終回を実施しました。心配していた雨もほぼ
上がり、前回までのおさらいをしつつ、都内有数ともいわれる園内のシダを堪能しました。
シダ植物以外にも多くの植物や生きものを観察することができたので、少しご紹介します。
写真の順に、ビロードシダ、イヌスギナ、アズマツメクサ、ウナギツカミ、サナエタデ、
ネバリコメツブウマゴヤシ、オオハンゲ、クロホシタマムシです。やはりいいところです!