top of page

リンゴカミキリとニイジマチビカミキリ

6月20日、午前中は別所お月見公園の草刈りを行いました。「暑いのに大変だね~」なんて

通りすがりの方に声をかけられると、疲れも忘れて元気が漲ってきます。ありがたいです。

日中は、ハルニレの系統解析を進めている宇都宮大学大学院の学生さんがサンプリングの

ため来園し、長池公園内の野生系統、植栽系統の株をそれぞれと堀之内の植栽系統の株を

ご案内しました。由木地区では、他に鑓水方面にも自生しています。八王子市全体では

北浅川や川口川流域に多く分布することが知られており、そちらも地図上で説明しました。

短枝と長枝での葉形の傾向性の違いなどを教えてもらいつつ、調査に同行していたところ、

目の前の桜の葉裏にリンゴカミキリが止まっていました。つい先日、アザミを食草とする

ヘリグロリンゴカミキリを紹介したばかりですが、こちらのリンゴカミキリはバラ科樹木の

葉を後食する種類。ヘリグロリンゴカミキリと違って、触角全体が黒いのがポイントです。

もう1種、今度はヒメコウゾの枯れ枝でごく小さなカミキリムシを見つけました。3枚目の

私の人差し指と比べると、その小ささがよくわかるかと思います。アリよりもミニチュア!

ニイジマチビカミキリという種類です。それなりにいるとは思うのですが、目立ちません。

調査に話を戻します。1枚目がハルニレの枝葉です。2枚目は枝にコルク状のヒレ(こぶ)が

発達する品種で、コブニレという名が付けられています。ただし、ヒレの発達の度合いは

個体によって様々なので、ハルニレとすべきかコブニレとすべきか悩むケースもしばしば。

長池公園のハルニレは虫食い跡が目立ち、ちょうどハバチの幼虫が集まってムシャムシャと

葉をかじっていました。3枚目は、ニレ類の葉を好んで食べる、その名もニレハムシです。

確かにハルニレの葉は美味しそう・・虫たちが“夢虫”になる気持ちもわかる気がします。

意外とじっくり観察することの少なかった樹種なので、おかげで良い機会となりました。


bottom of page