6月6日、午後から研修の予定があり、その前に市内西部の民有緑地の調査へ出かけました。
小高い丘陵地の一角にある鬱蒼とした雑木林。藪漕ぎしていくと、ランヨウアオイや
エビネなども点々と残っていました。耕作放棄された畑にこんな花の一群がありました。
カラスビシャクの色変わりの品種、ムラサキハンゲです。普通のカラスビシャクは全体が
鮮緑色ですが、この品種は仏炎苞(花)の内側を中心に、上半身が紫色を帯びています。
それ以外はカラスビシャクと何も変わりませんが、案外、見かける機会は多くありません。
色が違うだけで、ずいぶんと雰囲気が変わりますね。通常は色付きでたまに色が脱色したり
緑っぽくなる植物は多くあり、アオバナ○○とかミドリ○○といって区別されていますが、
カラスビシャクはその逆で、色付きのほうが珍しくて品種に位置付けられているのです。
すぐそばには普通のカラスシャクも群生していました。それにしてもおびただしい数!
球茎、むかご、種子の三段構えで繁殖を行い、どんどん増えるので、畑では害草扱いです。
しかし、へそのような窪みのある球茎は漢方薬としても利用されており、これを掘り集めて
きて薬屋に売り、小遣い稼ぎをしたことから“へそくり”という言葉も生み出されました。
各地の道ばたで、ネジバナ、ホタルブクロなど、6月らしい草花がお目見えしています。
自然館中庭のハタザオギキョウ(栽培品)も良い感じに咲き上がってきていました。
ブログ記事がどうしても虫ばかりになりがちなので、今日は植物を取り上げてみました。
それでも目はしっかり虫を追っています笑。この日もタマムシレーダーがナガタマに反応!
おまけ。第2花2日目のジュンサイの花(雄性期)と、抱卵中のシジュウカラをお届けします。
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